第25話

 勇者パーティーとのコラボ内容としては勇者による質問コーナー。

 珠美並びに視聴者からの質問を答えていく形式となる……勇者に質問を答えてもらえる機会だとして多くの探索者たちが配信に来て赤スパで質問を置きに置き続けている。


「うーん。仲間かぁ。仲間探しはかなり難しい話だよね。特に二人のような有名人だと」


「……そうなんです、流石にこれからずっと二人だけで潜る


「まぁ、でもそんなに難しい話じゃないんじゃない?」


「え?」


「普通にイム君に頼めばいいと思うよ。イム君に二人のレベルへと合わせてもらってね。イム君なら余裕で出来るでしょ」


『( ^)o(^ )』

 

 僕は体から杖を生やして構える。


『ありとあらゆる魔法、奇跡を作り出して見せるよ!』

 

 僕のスキル万能は本当に万能……魔法くらい簡単に発動させる。

 我ながら反則スキルだよな。


「えっ……頼んで良いかな?」


『うん。良いよ』

 

 僕は珠美の言葉に頷く……これくらいお安い御用である。

 自分から申し出たりはしないが、頼まれればやろうと思う。主体的に動くつもりはあまりない。


「ということで解決だね」


「そうですね……ありがとうございます。じゃあ、次の質問に行きましょうか。今度は視聴者から取ってみますか」


「いや、自分から言っておいてなんだけど。俺の質問コーナー思ったよりも需要あるね。このままだとメインがアイオーンチャンネルの方じゃなくて、俺になっちゃうから他のことしない?」


「えっ……?いや、このままでいいと思いますよ?というより、これから別のことやっても話題になる気があまりしません」


『じゃあ、僕が勇者パーティー全員と戦ってみる。ってのは?コメント欄に僕の強さに関しての質問もあるし』

 

 これまで流れに任せていた僕であるが、少しだけ割り込む。

 ……今のところ、探索者たちにはありがたい配信になっているけど、それ以外の子たちがちょっと暇になっちゃっているだろうからね。

 そろそろ止めた方が良いだろう。


「あー、それ良いかもね……ちょっと俺もイム君と全力で戦ってみたかったところだし」

 

 その僕の提案に悠馬君も頷いたのだった。

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