第21話
ご主人と珠美は順調に成長している。
学生レベルであればもう既に最強と言えるほどだ。
「……ッ!きっついわね!?」
だが、そんなご主人たちであっても第七層の探検は困難を極めていた。
「……うぅ」
多くの魔物に囲まれる二人は個人技に二人の抜群の連携で何とか戦っているものの……押され気味であり、このままじゃ負けてしまいそうだった。
『ちょっと、介入しようかな」
僕はマシンガンのように自分の体の一部を連射。
弾丸程度であった僕の体は魔物に当たると同時にその体積を増大させ、丸呑み。
一瞬で骨も残さず溶かし切る……大体、半分くらいは間引いた。
コメント
・えっぐ…
・化け物じゃんwww
・あれだけ居た七層の魔物をもう半分に…嘘やろ?
・やばいんだよなぁ
・政府が勝てない宣言したのもわかる一幕
・早く殺せや、あのスライム
・倒せるなら倒してくれよwwwお前が。
・通報しました
和気あいあいとしたコメント欄を横目に僕は半分となって魔物の圧が軽くなったご主人たちは無事に魔物たちを全滅しきる。
「イムちゃん!助かりましたぁ!」
戦いを終え、かなりの汗を流したご主人が途中で助けを入れた僕へと抱きつく。
『うむ、良くことよ』
ご主人の匂いに文字通り全身包まれる僕は偉そうな口ぶりのプラカードを上げる。
「……キツかったわね。そろそろ二人でやり続けるのも限界があるかも」
『うん。そうだね』
僕は珠美の言葉に頷くだけで何か具体案は示さない。
「……そうね。どうしようかしら。下手な人を仲間に入れたくはないし、かと言って私たちと同レベルの探索者は大体パーティーに入っているだろうし……どこかに頼れそうな人とかいると心強いんだけど、横の繋がりを私も和葉も持ってないからなぁ」
『じゃあさ』
「ん?」
『勇者率いる日本最強のパーティーの人たちとコラボする?僕ってばちょっと勇者と交流あって、コラボも少し前から誘われているんだよね』
「は?」
「え?」
コメント
・は?
・は?
・え?
・どういうこと…?
・はい?
・は?
何気ない形で僕が告げた言葉にご主人も、珠美も、視聴者も。
全員が驚愕するのだった。
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