ちゅうい

日本語破綻者

第1話

 山を息子と散歩していたら看板が目に入った。

「お父さん.あれなんて書いてあるの?」

 息子が看板を指差して言った。

「あれか。かきちゅういって読むんだよ」

「ふーん」

「でもこんな看板は初めて見たな」

「そうなんだ。珍しいんだね」

「あっ、危ない!」

 ごんっ。

「痛いよ〜。痛いよ〜」

 柿の木から落ちた柿が息子の頭に当たったのだ。

「大丈夫かい?」

 ああもっと俺が柿注意の看板に真剣に耳を傾けていれば……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ちゅうい 日本語破綻者 @mojiuchisyuukann

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る