第162話 寝ぼけているのかすごく可愛い(陽菜視点)
お風呂を上がってみんなでパジャマに着替えて私の部屋へ。
私はいつもピンクのパジャマの上下、しずくちゃんは水色のネグリジェでまるちゃんは薄緑のパジャマ、
みおちゃんは黒のベビードールと言えばいいんだろうか、パンツのところまではちゃんと覆っているのだがよく見るとちょっとおっぱいの先っぽとか透け気味で、おへその所は割れてて動くとお腹が丸出しになるようなほとんど下着を着ていた。
私は見てるだけで真っ赤になっちゃって、恭介くんがいなくて良かったと思った。
「なになに……陽菜っちベビードールが気になっちゃってる? いつか陽菜っちもこういうの着て誘惑しちゃったりするんだよ」
などと言ってからかわれる。お腹を壊しそうと言ったら笑われちゃった。
そのみおちゃんは夕方から恭介くんの部屋のカーテンを開けさせるためにいろいろと引っ掛けるみたいなメールを送っていたが逆に恭介くんに不信感を抱かれて今日は絶対にカーテンを開けてくれそうにない。
ちょっとホッとする。油断してカーテンもせずに寝ちゃってる時の恭介くんのちょっとだらしない寝顔なんて私だけが見れればそれでいいのだ。
私のベッドで私と寝相がいいらしい小烏さんが寝て、布団を二組持ち込んで幼馴染の三人が寝ることになった。
今はみんなでみおちゃんが買ってきたケーキを食べ終わってまるちゃんが買ってきたうなぎパイを食べている。サクサクして美味しい。
「なんでうなぎパイって夜のお菓子なんだろう?」
私の素朴な疑問に「ウナギを食べたら元気になるから男に食べさせて大きくなったおちんちんをあーしたちが美味しく食べるためなんじゃないの」とみおちゃんが言うが、だったら私たちが食べるお菓子じゃないってことだろうか。
そういえばみおちゃんがすっぴんなのを久しぶりに見た。小学生の頃の延長って感じの顔ですごく童顔になっている。
私はこっちの方が可愛いと思うけどみおちゃんはギャルメイクが好きみたい。
「小烏さん、歯を磨いてベッドに行こう」
ゆすぶって目を覚ませて洗面所に連れて行こうとするといきなりぎゅって抱きつかれた。
「どうして私のことを姫川と岩清水は「小烏さん」と呼ぶのだ。私だけ距離があるみたいじゃないか!?」
寝ぼけているのかすごく可愛いことを言い出した。頭をなでなでしてあげながら聞く。
「ひよりちゃんは何て呼んで欲しいの?」
「そう、それだ! 私だってちゃん付けで呼ばれたいんだ。こういう女友達は初めてでどうやってお願いすればいいか分からないんだ」
うわ~、この人本当に可愛い。いつも本音で話せばいいと思うしこっちの方がめちゃくちゃ可愛いのに。
って言うか眠くなると本音が出ちゃうって。
「じゃあひよりちゃんの方は私のことは陽菜でも陽菜ちゃんでもいいからね。しずくちゃん達のことも同じように呼んでね」
「うん、うん、陽菜ちゃ~ん」
ひよりちゃんがギュゥッと抱きついてきて私のおっぱいに顔を埋めている。
「えへへへ~、陽菜ちゃんのおっぱい柔らかい。むにゅぅ」
おっぱいを揉まれてちょっと変な気分だけど可愛いから許す。可愛いひよりちゃんはレア可愛い。
とにかく歯を磨きに連れて行かないと、と思ってみんなに協力して貰おうと振り返るとみおちゃんがスマホを私たちに向けて一部始終を録画していた。
ああ、私は今とんでもない黒歴史が生まれる瞬間に立ち会ってるのかもしれない……そして、みおちゃんの命は風前の灯火なのかもしれない。
明日がどんな日になるかは誰にも分からないのだから。
いや、ひよりちゃん自身も知らないだろう寝ぼけた姿を撮るの止めてあげて!?
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