悪役令嬢は保身のため逃げ出しました。
花咲
悪女はつらいよ
「もう、耐えられない…!」
無駄に豪華絢爛なテーブルに当たるよう、拳を打ち付けた
ジンジンと痛み、この世界で生きていることを痛い程痛感した
今から、約十年前にこの世界に転生したことを理解し、物語の強制力に負けないよう、物語の悪女のようにならないよう努力してきた。
けど、それは無意味だった。
悪役令嬢に転生した主人公たちの小説のようにうまく行けるだなんて楽観視して、このざまだ。笑うしかないだろう
「私らしくないわね」そう呟くと、前世でよく思っていた言葉か浮かんできた
「逃げればいいのよ!」
物語に少しでも関わるから、巻き込まれるのだ!
なら、逃げてしまえば関係のないこと!
幸いにもこの世界は10歳から働ける。
16歳の私に向いている仕事はあるはずだ!
前世、モテるためにしてきた家事スキルたちが役立つかもしれない!そう思うと心が踊る
「まぁ、最悪宝飾品売り払えばしばらくは生活出きるだろうし。」
断罪まで推定約一年間…
ステンドグラスから差し込む月光を見やり、「物語から逃げれば、強制力なんてないに等しいのよ!」
きっと、私がいなくなったことなんて誰も気にしない。
逆に喜ばれるだろう。何故なら、希代の悪女、王子と聖女の邪魔者
「こうなったら、異世界定番のモフモフとスローライフをしてやるわっ!」
私をこの世界へ転生させた神へ勝ち誇るよう笑ってやった
「フハハハハ!」と腰をそらし笑っていると腰がグキッとなった
神からの天罰?
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