ドワーフ転生 物作りって楽しい

まほろば

第1話 ドワーフ転生

この作品は毎週土曜更新です。他の連載中の作品は毎日更新です。

ご迷惑をお掛けしますがご了承ください。

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本文



 いきなりですが、只今絶賛オシメの交換中のマークこと丸山謙信まるやまけんしんです。


 お分かりだと思いますが私、異世界に転生してしまいました。


 何で生まれたばかりなのに異世界だと分るのか? 


 だって只今私のオシメを変えてる母親がどうみても人族ではないんですよ。そんでもってガチムチなんですよ。


 これはどうみてもドワーフでしょ。ドワーフがいる現実世界ってあります?


 そう言う訳で異世界転生は確定なんです。でもね、私はどうやって死んだかも記憶が無いんです。それに良くある神様らしき人との面会もなし。何で転生したんでしょうね?


 ただね、生まれたばかりなのに言葉は解るし、自分の人生以外の前世の記憶もある。ステータスも見れるんです、これってチートですよね。


 こんな状態で転生させたんですから神様のような人が居るのは確定なんですが、何をしたらいいのかも分からないんです。これから私どうしましょうかね?


 丁寧な御挨拶はここまで、俺本当にどうしよう? 先ずは現状確認かな?

 まだ話せないので頭の中で「ステータス」と唱える。


 名前 マーク 

 種族 ドワーフ

 状態 良好

 職業 ー

 レベル1

 HP 10/10  

 MP 10/10   

 スキル (言語理解) 生活魔法 鑑定(解析) (アイテムボックス)     

 魔法 ー 

(固有スキル) (魔技)

 称号  (技巧神の加護)


 生まれて何日か経ってだと思うんですが、目が覚めると良くある「知らない天井だ」から前世の記憶が有るんです。


 初めはなにがなんだか解らず気が高ぶったのか、「おぎゃーおぎゃー」と泣いてしまいました。


 赤ちゃんの泣き声はお腹がすいたか、オシメの交換が定番なので母乳とオシメの交換でその時は寝てしまいました。


 次に目覚めた時は夜だったのもあって、暗くて冷静に成れたので現状を整理したら異世界転生を理解しました。


 異世界転生なら先ず皆さんならどうします?


 当然やりますよね、「ステータス」やった結果がこの通りです。


 俺のステータスってちょっと変わってるんですよ。何故解るかって?


 だってかあちゃんのステータスを鑑定で見ましたから、母ちゃんのステータスにカッコなんて無いんですよ。


 それでね今度は試しに自分を鑑定してみたんですよ、そしたらカッコの部分は見え無いんです。


 もしかしたら母ちゃんのステータスにもカッコがあって見えないのかもしれませんが、カッコの付いてる部分ってどう考えても隠したいものですよね。


 生まれてすぐにそんなもんがあると言う事は、隠した方が良いという事が確定してしまいました。神様いきなりハードモードは勘弁してください。


 過去を振り返って嘆いてみてもしょうがないので、本腰を入れて現状確認と行きますか。


 まぁ問題なのは固有スキルの魔技と称号の技巧神の加護でしょうね。先ずは魔技の部分に意識を集中させてみたら、スキルの内容が理解出来ました。


 魔技とは、魔力、魔法を使って物を作る技術、なんとまぁ大雑把な事。これは動けるようになってから要検証ですね。


 次は称号の技巧神の加護

 技巧神の加護とは、物を作る時に補正が掛かる。物を作る事でレベルが上がる。


 これは凄いと思います。補正は普通かもしれませんが、物作りでレベルが上がるって普通にあるなら加護にはならないでしょうから、これはチートです。


 まだレベルが上がる条件は解りませんが、普通なら魔物を倒すとかだと思うので、これは安全な所にいても強くなれるという破格の加護です。


 だって戦えるドワーフか戦えないドワーフかまだ解りませんから……。


 あとはどうしましょうか?


 定番なら魔力を増やすなんですよね。魔技という魔力を使う固有スキルがあると言う事は、魔力が多いに越したことはないと思うんです。やっぱりここは使い切りでしょうか? それとも瞑想?


 使い切りはMPが0に成った時にどうなるか分からないので、先ずは瞑想から試しましょう。瞑想って出来るかな? 赤ちゃんだと直ぐに寝てしまうんじゃ……。


 兎に角、1週間ぐらい瞑想してみてMPに変化があるか試そう。


 そうそうとうちゃんはちゃんといますよ。昼間は働いているので殆ど俺の所には来ませんが、夜何度か起きてる時に俺を抱っこしに来ました。


 勿論、ガチムチとうちゃんです。でもねドワーフ定番の髭はそんなに無いんですよ。それにガチムチではありますが、ズングリむっくりではありません。


 この世界のドワーフはそのタイプみたいです。それでも髭はチクチクして痛いのです。


 だから止めてくれとギャン泣きしてやりました。その時のおろおろする父ちゃんは、可愛かったです。親に可愛いは失礼かな?


 もう少ししてから知ったことですが、父ちゃんの仕事は村の鍛冶屋さんです。母ちゃんも昔は小物やアクセサリーを作っていたそうですが、結婚して辞めたそうです。


 たまに趣味ではやっているようですが商売にはしていません。


 異世界の村の鍛冶屋の息子として転生した、マークの人生はいったいどんな冒険?が待っているのでしょう?


 いやいや、どう考えても冒険じゃないでしょ、スキルがそれ向きじゃないし……。


 これで冒険だったら、神様を訴えてやる! どうやって?




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評価 まぁ読める  ☆

   まぁまぁ面白い☆☆

   面白い    ☆☆☆


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