第13話マリーゴールド西門の戦い
守備隊員 マリーゴールド近郊
周りを見渡し異常がないよう警戒している。
今日は南側からの風が少し強いよう腕で押さえながら周りを見回す。
対岸の魔物がいつもより少ないが空にはぐれ魔物が米粒くらいになるほど遠くで飛んでいる。
はぐれ魔物かと思い別のところも見回す。
西部~中部間の大川は水面は流れ以外の波紋は見えない。
「おい!あれはなんだ?」
呼びかけられて指をさされた方を見る
すると北側の上流から動く物体が流れてくる。
「ん?あれは・・・・・人間じゃないか!?」
鎧を着ている人が上流より流されている。
鎧の重みで浮くのが精いっぱいなのかもがきながら呼吸しようとしている。
「俺が助けに行く!お前は守衛にフォローの人間を頼んでくれ!」
最も近い人物が鎧を脱ぎながら助けに行こうと大川に走り、守衛に一番近い人物が報告に向かっていく。
飛び込もうとした時、突然水面からリザードマンが1体飛びかかり足をつかんできた。
「うわぁ!」
最悪だ。鎧を着ていない状態でぐいぐい大川に引きずり込もうとしている。
「今助ける!!」
対岸に控えていた残った3人が急いで近づいていく。
守衛たちも気づき全員が建物の外に出て状況を確認する。
「フォローに入るぞ!」
街周辺に危険がなく対岸に人がいない場合守衛の半分である2人がフォローに入る。助けを求めに行った1人と2人が対岸にフォローに入るため走っていった。
助けに入ろうとした3人がリザードマンに走った勢いのまま槍を突き刺そうとしようと武器を構えると別のリザートマン4体が飛びかかってきた。
「なぁっ!」
人数差が逆転し不意打ち状態の鎧を着てない人物を合わせても4人しかいないのに対して5体のリザードマン。
こうなると自力ではどうすることもできない。この状況では守衛のフォロー2人が来なければどうしようもない。
何とかそれまで持ちこたえようと応戦してし続けている。
一方、西門前の守衛は魔物が複数体いるのを確認したので急ぎ領主代理に報告しに向かう。
持ち場を残りの一人に任せ走り出そうとする。
その後姿の守衛を上空から魔物に乗っていたロベリアが急降下して襲い掛かった。
1撃で腕で胸を突き刺し絶命させる。
ロベリアを乗せていた魔物は残った1人を爪で引き裂いた。
「やばい!!街を守れ!!」
守備隊を助けるために走っていた守衛たちが後ろを振り返ると魔物に殺されている仲間が見えたため急いで戻ろうとした。
そんな3人に地面からモグラのような魔物4体が襲い掛かった。
地面でずっと待機していたのかと思ったが急いで西門を死守せねばならないため魔術を使って排除しようと試みた。
だが魔術を使おうとするが発動できずに不発に終わる。
ちょうどその場所は結界の外であったため、魔術も使えなかった。
これにより街を守っていた西側守衛と守備隊は領主に報告すらできずに全滅した。
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