第9話予兆

?????? マリーゴールド近郊






中部と西部を分ける大川の水面から顔を出す存在が闇夜に紛れて存在した。




その生物は対岸と街の周辺にいる兵の配置を見るということを何日も繰り返していた。




はぐれ魔物もいるためそのこと自体はあまり重要視されない。




このケースでは翌日にはぐれ魔物が現れたが去っていったと報告書に記載するのみである。




むしろ複数体確認されたり向かってくる敵が現れたときは即座に領主代理に連絡し守備隊を集めて迎撃し数が多い場合は近隣領に救援を要請することになっている。




約3日の時間は中央の教会の中で籠城することで耐えることになっている。




生物は水面に顔を沈め去っていった。










???? 大川対岸西側








先ほどの生物の姿が月明かりに照らされリザードマンの姿が浮かぶ。




対面にいる存在はリザードマンからの報告を受けつぶやく。




「そうか。対岸にいるのは等間隔に5人、街の守衛は建物の中を合わせても4人か。今までに何体か魔物を襲わせて敵の位置を見て結界の境界線もわかっておる。ともなればそろそろ決行のときか・・・」




リザードマンはにやりと笑いうなずく。




こうして再びマリーゴールドに危機が迫っていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る