第3話スズランの花言葉
スズラン 授業中
マリーゴールド防衛戦の後、使役された魔物たちは橋が落ちたことにより中部に侵攻できず北部と南部に別れ侵略を再開した。
国王はすぐに東部及び中部の領主たちの兵をそれぞれの地域に援軍を送ることを決定、魔物たちは戦力一極集中から2正面作戦を行うこととなり王国側は中部の兵の大半を援軍に送れるようになったためこの後戦力が拮抗し戦線は膠着した。
マリーゴールドの領主も今北部に援軍として出兵し、今は領主夫人が代理を務めている。
完全に魔物がいないわけではないが、大川を超えられる虫や鳥系の魔物の散発的な攻撃はあれど街の守備隊のみで対処できるレベルに落ち着いた。
「花言葉のようにって言ってたよね」
名前の由来を知って自分でも花言葉をいろいろ調べてみたらスズランは[純粋][純潔][謙虚]そして[再び幸せが訪れる]だった。
純潔は・・・・恋人はまだいないから問題ないよね?
「純粋で謙虚な人か・・・私、なれてるかな?」
苦笑をしながら時計を見るとお昼の10分前だったので席を立った。
「そろそろ行かなきゃ、いつもの許可もいらないからそのまま行こう」
食堂の裏口に向かいパンを受け取りに行く。
そこには50歳くらいの女性が待っていた。
「スズランちゃん今日もお願いね~あと、昨日の売り上げも間違いがなかったから。はいこれ昨日のお給金分」
「いつもありがとうございます」
「むしろこっちが助かってるわ。お昼を自由に動けると片づけも早く終わるしね」
「また放課後に今日の売り上げ分を持っていきますね。」
そんなやりとりのあと女性は帰っていった。
家計を助けるため学園に無理を言って、学園販売所で売り子として働いているため成績を落とすわけにもいかない。
加えて売上金に間違えがあったらお給金から補填していいという内容だから気が抜けない。
私は急いで準備に取り掛かった。
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