第4話 一歩前進
森の中を気配を消しながらしばらく歩くとそれらしい気配を見つけた。
近づいてみるとそれは何度も苦汁を嘗めさせられたゴブリンもどきだった。
どうやら群れから逸れた個体の様で、森の中をうろうろしていた。この森で群れから逸れた時点で奴の命はそう長くはないだろう。
だからこそ他の化け物にやられる前に倒してレベルアップの経験値にするべきだ。
それにゴブリンもどきの手には粗末ながらも剣が握られており、奴を倒す事が出来れば念願の武器も手に入れる事ができる。正におあつらえ向きな敵だ。
善は急げと俺は手頃な石を拾い奴の背後へと近づて、その後頭部へと手に持つ石を思いっきり振り下ろした。
「グギャッ!?!?」
耳障りな甲高い悲鳴を上げてゴブリンもどきが倒れた隙に、その手に持つ武器を奪い取りすぐ様その首に振り下ろした。
「グギャっ!?ギャッギャッギャァァアッ」
想像以上に硬い感触を手に感じながら何度も剣を振り下ろしやっとの思いで奴の首を切り落とすことに成功した。
大量の血を噴き出すそれを横目に近くの木に背を預けて荒くなった息を整える。
この地獄に来て初めての殺し。不思議と何も感じなかった。どうやら俺は思っていた以上に人の道から外れてしまっているのかも知れない。
その事に一抹の不安を感じながらも他の化け物が血の匂いに寄って来る前にこの場から離れることにした。
ある程度離れたところまで移動し、周囲に化け物がいない事を確認した後、草むらの中に身を潜めてからステータスを確認した。
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名前: 大谷 勇
LV: 11
JOB:未設定【設定可能】
MP:160
STR:110
VIT:340
AGI:160
INT:230
MND:580
DEX:200
LUK:13
スキル:
○災厄の魔女の烙印
この烙印を持つ者は死ぬことが出来ない。(死亡時、死亡地点より半径1km以内でランダムに復活する)
この烙印を持つ者には試練と苦難が与えられる。
○鑑定
大凡のモノは鑑定することができる。
○刀術(初級)
刀を扱った際に僅かに補正がかかる。
○隠密の極意
自身の気配を周囲に同化させる。極めれば世界と同化し、ありとあらゆるモノから知覚されなくなる。
○気配察知
周囲の気配がわかる様になる。
称号:
災厄の魔女の寵愛、不死者
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レベルがいきなり11まで上がりステータスも軒並み上がっており、特にVITとMNDが凄まじく上がっていた。
ただ、他に比較対象がない為この数値の伸びが普通なのか異常なのか分からないし、どれくらいの強さなのかも分からない為安心は出来ない。
そして今回何よりの変化がJOBだ未設定の横に設定可能の文字が新たに表示されている事からとうとうJOBに就くことが出来るらしい。
ゲームなどで職業に就くと何かしらスキルが付いたり、ステータスに補正が入ったりするのでこのJOBにもそれを期待したい。
出来る事が増えれば今よりもだいぶ楽になるので、欲を言えば暗殺者系の隠密職に就きたいが贅沢は言えない。
ただ問題はどうやって職を選択するのかだ。取り敢えず頭の中で念じてみたが特に変化はなかった。
そこでステータスのJOBのところを触ってみると、選択可能なJOBが出てきた。
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名前: 大谷 勇
LV: 11
JOB:未設定【設定可能なJOB:死霊術師】
MP:160
STR:110
VIT:340
AGI:160
INT:230
MND:580
DEX:200
LUK:13
スキル:
○災厄の魔女の烙印
この烙印を持つ者は死ぬことが出来ない。(死亡時、死亡地点より半径1km以内でランダムに復活する)
この烙印を持つ者には試練と苦難が与えられる。
○鑑定
大凡のモノは鑑定することができる。
○刀術(初級)
刀を扱った際に僅かに補正がかかる。
○隠密の極意
自身の気配を周囲に同化させる。極めれば世界と同化し、ありとあらゆるモノから知覚されなくなる。
○気配察知
周囲の気配がわかる様になる。
称号:
災厄の魔女の寵愛、不死者
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スクロール出来たりしないか指で弾いてみたりもしたが、どうやら俺は死霊術師にしか付けないらしい。
せめて近接職が良かったが出来ないのなら仕方がない。頭を切り替えて、このJOBで出来る事を調べてみよう。
先ずは死霊術師をタッチしてJOBに設定した。
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名前: 大谷 勇
LV: 11
JOB:死霊術師(1/30)
MP:160+100
STR:110
VIT:340
AGI:160
INT:230+30
MND:580+20
DEX:200
LUK:13
スキル:
○災厄の魔女の烙印
この烙印を持つ者は死ぬことが出来ない。(死亡時、死亡地点より半径1km以内でランダムに復活する)
この烙印を持つ者には試練と苦難が与えられる。
○鑑定
大凡のモノは鑑定することができる。
○刀術(初級)
刀を扱った際に僅かに補正がかかる。
○隠密の極意
自身の気配を周囲に同化させる。極めれば世界と同化し、ありとあらゆるモノから知覚されなくなる。
○気配察知
周囲の気配がわかる様になる。
○死霊術
死した者を支配下におく禁術。支配下においたモノは自身の影の中に送られる。
支配下におくことが出来る数と同時召喚可能人数はJOBレベルに応じて変化する。
称号:
災厄の魔女の寵愛、不死者
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補正はどうやらMP、INT、MNDにしかない様だ。
スキルの死霊術に関しては使ってみないと正直分からない。
取り敢えずは検証がてらレベルを上げていく事にした。
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