同棲から始まるハーレム学園無双
藍原コウ
第1話 プロローグ
俺は一目惚れをしたことがある。高校1年のときだった。桜舞い散る春の陽気な日。俺はその子に出会った。坂道の上にその子はいた。可愛い子だと思った。一目見て俺は恋に落ちた。
そのときだった。風が吹いてその子の帽子が坂道の下、俺のいるところに落ちてきた。帽子を拾ってその子の元に駆け寄る。
「あの……帽子落としましたよ」
「ありがとうございます」
「その缶バッジ、キミキセのファンなんですか!?」
女の子のバッグにキミキセの
キミキセーー正式名称はキミと出会えた奇跡:Reである。キミキセとは
「……はい、キミキセのファンです」
「おー、俺の推しは
小泉詩音は唯と愛花二人の後輩で三期に出てくる。
「はい、はい、そうです。詩音ちゃんとはなかなか分かってますね」
それから俺たちはキミキセについて語り合った。1期のエンディングは感動したとか2期の7話は神回だったとか話した。
時刻は午後1時。まだまだ話したりなかったがお腹も空いてきたのでマックに行くことにした。
「自己紹介がまだでしたね。俺は高坂光介です」
「ええええ!? 光介君!? 本当に光介君なの?」
「本当に光介だけど……。もしかして俺たち知り合い?」
「私だよ、私、
「ええええ!? 直奈ちゃん!?」
直奈ちゃんは幼稚園時代の同級生である。初恋の相手だ。将来、結婚するという約束をした仲である。もう小さい頃のことなので顔はうろ覚えだった。笑顔がとても可愛かったことは覚えていたが。10数年振りに再会したことになるこれは運命としか言いようがない。一目惚れした相手が初恋の相手だとは。
俺は覚悟を決める。告白をするのだ。
「あの……あのずっと好きでした。俺と付き合ってください」
「……いいよ、付き合おっか」
「マジで!?」
「ただ条件があるよ」
「条件?」
「今夜、家に泊めてくれないかな?」
「え! え? ええええ!?」
「実は私、家出してるんだ」
なんでも直奈ちゃんはとある事情で家出していて今夜、泊まる家に困ってるらしい。俺は困っている人を見たらほうっておけない性格をしている。そのため、二つ返事で了承した。
「泊まってもいいよ」
「本当に? 」
「うん、本当だよ」
こうして直奈ちゃんとの同棲が始まるのだった。
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