白玉の昊 起章 ④
珠邑ミト
起章
序文
序文
天孫
延喜三年を迎え、我が身も朽ちる間際。流刑の地にて只只国家安寧を祈るばかりの身である。
赤白の因果は、宮中
唐の斜陽
なれど黄泉比良坂の開道を謀略し、荒神の
天智帝の御代に草薙剣を新羅沙門が持ち出したは寶盗の為に非ず。荒神
是を仮名文字にて表せば即ち解読易く、
また我が身分を実直に晒すは係累に対する危難となると判断し、我が幼名をここに残す。
阿呼
かつて五百の昔に、我等が祖先を支配した帝があった。
帝は歴代に渡りその国を治めてきたが、強大な近隣国からの干渉に晒され続ける事に苦慮し続けてきた。せめて飲み込まれる事だけは避けたいという思いから、大国の弱体化と滅亡を望んだ。
そこに、一つの遠き異国より死者が降り立った。その望みを叶えよう。自分達にはその力を持つ神があり譲り渡す用意がある。その対価として、お前達が持つ神とその力とを置き換えるのだ、と。果たしてその密約は成った。
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