妖魔怪奇譚
たこ焼き太郎
第1話
この世には遠い昔から様々な
「今日から俺も高校生か。」
こいつの名前は
「中学の友達とは違う高校に来ちゃったし友達ができるか心配だな、、」
だが中学の時だってそんなことを思っていたのだ。今回もなるようになるだろう。
そう思っていたのだが————
「成宮くぅーん今日の分のお金は持ってきたかなァ?」
「、、、持ってきてないです。」
瞬間自身の顔面に鈍い音とともに衝撃が伝わる。そして周囲に複数人の笑い声が響いていく。
「逆らっちゃだめだろうが弱虫君よォ!」
周囲に笑い声が響く。そう今俺は典型的な【いじめ】にあっているのだ。
そう、きっかけは些細なことだが奴らが気弱そうな女子をナンパしているときについ魔が差して助けてしまったのだ。リーダーみたいなやつを殴って。最初は周りの奴らはビビって逃げていったが次の日には俺がそんな喧嘩強くない事を知って、しまいには助けた女の子が何故か登校しなくなってしまう始末だった。そして
(親にこの傷のことを何て言えばいいんだろう)
そんな事を思いながら小一時間奴らの遊び道具にされていたが満足したのか帰って行った。身体の節々が痛んでいるが重い腰を上げて家に帰っていった。
「ただいま母さん。」
「おかえり悠、今日の晩ご飯は、、ってその傷どうしたの?」
「これはただ転んだだけだよ。」
そう言って足早に二階へと向かう。
「そう、それならいいんだけど、、」
そう母さん心配そうな声で呟いていたが聞かなかったことにした。
母さんは誰にも分け隔てなく接する優しい人だ。そんな人をこんな俺のいじめには巻き込みたくない。少し罪悪感を感じつつも部屋で時間をつぶす。そして今にも日が沈みそうなっているころ、部屋に一件の通知音がくる。
(またあいつらか、、、)
そうあいつらとは今日俺のことを散々殴り飛ばしてきた奴らのことだ。
『今すぐ学校の裏山にこい鳥居の立っている場所だよ。来なかったら分かってるよな?』
歯向かうこともできない事実に歯軋りをしながらも外に出る準備をする。ドアノブに手をかけると後ろから声を掛けられる。
「悠。どこにいくの?」
「コンビニに行って来るだけだよ。」
母さんは少し考え込んで
「困ってたら母さんやお父さんにだって相談していいのよ」
「うんありがとう。でも俺は大丈夫だよ母さん。」
そう言って日が沈みこんだ陰鬱な空模様の中裏山に向かうのだった。
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