第38話 『♡ Kyoko Love ♡』

番外編 康之編:

143


38.


 俺はコーヒーを、彼女は甘いのがいいと、アイスロイヤルミルクティー

フロートとかいう長ったらしいネーミングのクリームがたっぷりと

カップの上まで盛られたアイス紅茶を注文した。



「私たちってこういう風にお話したことなかったですよね」


「う~ん、そうだ・・ね」


「気軽にお誘いしちゃってすみません」


「どうしたの? なにか・・・」


「ごめんなさい、特に亀卦川さんにっていうことでもないんですけど。

 最近、付き合ってた人から酷い目にあっちゃって・・知り合いに会ったら、なんだか話を聞いてもらいたくなって」


あちゃ~ 😵、一番やなヤツじゃないか!


 一瞬、別件を理由に断るべきだったと後悔が襲ってきた。

 しかし、今更だ。


「ね、話は聞くけどさ、相手の名前出しはなしでね」

 

「そうですね、分かりました」


「それでどんな?」

 付き合ってて問題発生って、大抵浮気だよなー。

 

 「デートの約束の待ち合わせ時間より、ちょっとしたサプライズ気分で

相手の家に行ったんですけど」


 あーっ、お客さんお客さん・・って、それ絶対しちゃあいけない

ヤツだ。


 やっちまったかー。

 

 「白鳥さん、俺・・何となく先が読めた」


 「えーっ、どうして?」

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