第25話 『♡ Kyoko Love ♡』



25.


 泊りありのデートに賛同した私に、垣本さんは金曜のデートも

移動が面倒だから、泊まるホテルで食べて飲もうと提案してきた。


 『どうかな?  いつものカフェバーのほうがいいなら

そっちにするけど。まぁ、自宅に帰るよりは断然近いから

ね』



 『いい、いい。ホテルのバーいいよね』



 『映画館へ行くのにも便利、尚且つクルージングにも

便利な海に近いメリケンパークオリエンタルホテルにしようかと

思ってるんだけど、どう? 』


 『ホテルから見える夜景綺麗かな? 夜景眺めながらお酒

だなんてオサレよねー。いいんじゃない? 楽しみっ』


 その後、待ち合わせ場所などの打ち合わせをして私たち

はLINEを終わらせた。



            ・・・


  服装選びが悩ましかった。

 持ち運びを考えて、見た目重視じゃなくて、軽量重視?


 どれも薄手の生地のものを選んだ。


 一日目は夜からだから、プリント柄のマキシワンピースに、

翌日のクルージングには白シャツと黒っぽいグレーの

パンツに決めた。


 予定の前日連絡からのコーデ選びに、少々焦った。


 私たちは現地集合でホテルのフロント付近で待ち合わせた。


 私が到着した時には、いつもなら少し遅れて来る垣本さんが

すでにいて、手にはしっかりと鍵を2つ持っていた。


 ・・ということは。

 へぇ~、2部屋取ったんだぁ~。


 私が泊りデートの話を聞いた時、彼の行動に興味を持ったのは

こんな可能性も考えられたからか?


 今となっては曖昧だったような気もするけど、改めて

自分の気持ちを振り返ってしまった。

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