第16話 『♡ Kyoko Love ♡』16-2


16-2.


 綺麗でCuteな顔立ち、素晴らしく整ったプロポーションを

持つ恭子は他の女性たちとは少し雰囲気が違って見えた。


 恋人はいないということだったので、他の女性たちと同じように

良い相手がいればとの思いはあったはずなのだが

立ち振る舞いにどこか余裕が感じられた。


 何がなんでも良い男を捕まえてやるぞ、という気持ちは

ないようにみえた。いつも仕事終わりのご褒美としての酒を嗜み、

そして気心の知れた者たちとの会話を楽しむというスタンス

に見えた。


 俺が最初から彼女をターゲットにした理由はおそらく

こうだ。


 華やかな仕事をしていて、夜ごとカッコ良イ男たちとの

ラヴアフェアーも数多く経験してきていて、さぞかし男の

あしらい方は上手いのだろうけれど、30代後半でまだ独身

ということは、所帯くさい話など何も考えたこともないだ

ろう。


 だから具体的な結婚に伴う話には疎いだろうと思い。


 彼女が俺のことを気に入ってくれたなら、一気に結婚まで進め、

後は話し合いをしながら何とかその後の結婚生活も

切り抜けられるんじゃないかなどと、完全に彼女の人となりを

舐めきっていたのかもしれない。


 

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