第33話 巣の成長
この生活に慣れ始めたころ、どうもミワンです。
なんだかんだで、この生活に順応してきたんだけどいまだにちょっと気になるところが残っている。
それが巣や集団の発生率についてだ。
冒険ギルドで何度もクエストを受けているけれども、ここ最近どうしても多いと感じてしまう。
もしかしたら今までも多かったのかもしれないが、プレイヤーのみんなが壊滅をしていたから気が付かなかったのかもしれない.....それにしても最近冒険ギルドで見るプレイヤーはほとんどいないんだよねぇ。
生産職の人とかもほとんどいないし.....噂によるとここから少し離れたところにダンジョンがある街や国が存在されているのを確認されたらしい。
どうやらラキたちもそちらへ向かったらしく、そこにかなりの人数が在中しているらしい。
それならこんなに少ないことに対しては納得せざるを得ないよね.....。
まぁ、僕はいつものように鍛錬を終えて冒険ギルドのほうへ向かっていった。
ギルドへ入り、フェルシアさんのもとへ向かう。
いつもは物静かな感じで座っているが、今日はなんか様子がおかしい.....何かあったのかな?
「フェルシアさん、こんにちわ。なにかあったんですか?」
「......いた」
「はい?」
いたって、なんだろう?
「......ミワンに緊急依頼だす」
「えっと.....急すぎて何が何だか.....」
「あ、えっとミワンさんですか?」
僕が困惑しているとフェルシアさんの隣から最初のころに対応してくれた受付嬢の方がやってきた。
「お久しぶりです、覚えていますでしょうか?」
「あ、はい.....名前は知らないんですけれども.....」
「あ、そうですよね。私はセシルと申します。いつもクエスト対応ありがとうございます!」
「いえ、別に.....こちらも報酬をいただいているので」
「ミワン、緊急依頼受けて」
「......だから、フェルシアさん。もうちょっと説明をお願いしていいですかねぇ」
相変わらずのフェルシアさんなんだが.....。ただ一層緊迫した感じがあるんだよね.....。一体何があったのかな?
「では、フェルシアに代わりまして私が説明しますね。実は.....」
どうやら、事の顛末はフィールド探索クエストにて情報が集約された結果、異常な巣や集団の発生の背景のがわかってきたようだ。
「そして我々冒険ギルドが推察された結果、おそらくですがモンスターの集落が発生している恐れがあります。.....ただ、こちらで派遣できる冒険者も現在少なく街の防衛のため街に所属している騎士たちも派遣することができないといった状況なのです」
「......だからミワンに白羽の矢が立った」
「そうなんです。ミワンさんはここ最近探索クエストを受注してくださったり、周辺の巣の壊滅や集団の討伐などを行ってくださっております。ただ集落化に対してはギルドランクにいささかな不安が残っておりますが.....」
「ミワンなら大丈夫、ギルドランク自体は依頼達成数の問題だから」
「......とのことなので...もちろんクエストを受けるかどうかに関してもミワンさんの自由です。かなり危険なクエストとなります。...ソロではかなり危険ですのでご判断はご自由にお願いします」
なるほど、まさか時間経過によって発生するタイプの緊急クエストなんてものが存在するんだ.....。
たしか、ラキがいうには集落化した状態は巣の時よりもかなり苦戦するんだったか?
巣の時もある程度何とかなったし、前よりも多少戦術の幅が広がったわけだし.....。
受けてもいいかもしれないよね.....。
まぁ、フェルシアさんにはお世話になってるわけだし.....ね。
「わかりました、とりあえず受けます。ただ、ある程度情報が欲しいところですね.....」
「ん、ミワンならそういうと思ったから調べておいた」
はやッ!なにこの有能ぶりは.....いつもの無表情で物静かなあなたはどこへ?
「さすがにこの異常性では慌てる。調べた感じだこんな感じ」
.....どうやって調べたのかは気にしちゃだめなのかもしれないよね.....誰がここまで詳細な情報が出てくるんですかねぇ。その人が討伐すればいいんじゃないんすかね?
まぁ、気にしちゃだめか。え.....っとなになに?
集落化した可能性大?
もともと巣の状態が合併した恐れが大きく。生態系が混雑する森林地帯で合併された関係上種類が複数いる。
そのうえで中上級が存在していることが確認済み。
さらなる時間経過でオークやオーガなどの大型種やゴブリンキングなどの中上級の出現が推察される。
.....って、ソロ向けじゃねぇよこんなの!
でも、まぁどうしようか.....。
うーん、うん。
何となく戦略は組み立てたけど.....また検証が必要な気もする。
....時間経過でさらに強化されるんだったらさっさと動いたほうがいいよね。
「フェルシアさん、セシルさん。このクエスト受けます」
《緊急クエスト:集落化した地を治めよを開始します》
「ん、お願いミワン」
「お願いしますミワンさん」
そんなわけで緊急クエストに向け、またフィールドへ向かうのであった。
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