幼馴染が俺の恋路を全力で邪魔してくる
@HEHEI
プロローグ:ゆびきりげんまん
「おっきくなったら、あたしとけっこんして!」
「うん。いいよ! ぼく、おっきくなったらゆめちゃんとけっこんするー」
よく聞く幼稚園児の結婚の約束。
幼心の気の迷い。
そんなもんは成長と共に忘れられる。
そう思ってた。
「えへへ。うれしい。やくそくだよー! はい」
笑顔で差し出された幼馴染の小さな小指に自分の小指を絡ませる。
「ゆびきりげんまん。うそついたらはりせんぼん、のーます! ゆびきった! やくそく、だよ?」
「うん!」
この約束がまさか高校一年生、十六歳になるまで引きずる事になる重たい契りになるなんて、五歳になったばかりの純粋無垢だったこの頃の俺は夢にも思わなかった。
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