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「はあ……」
溜まった疲れを吐き出すようなため息に顔を上げそちらに目を向ける。荒木さんが額の汗を拭いたところだった。
「暑いね……」
「そうだね」
荒木さんは八月の青い空を見上げ、僕もそれを真似る。海みたいに真っ青な空に、ソフトクリームのような雲がぷかぷかと浮いていた。
「キリがないよ、こんな広い公園」
荒木さんは立ち上がって辺りを見回した。午前中からずっと作業をしているおかげで、敷地の半分は除草が終わっていた。しかしこのペースだと明日も朝から草むしりかもしれない。
この地区の住人は毎年この場所で納涼祭を行うらしい。いつもは自分達で草を刈るのだが、去年熱中症で倒れた子供がおり今年の草刈りにクレームが出たそうだ。なので僕らのところに依頼が来たというわけだ。
「あ、店長帰ってきたみたいだよ」
荒木さんは公園の入口付近に停まった軽トラに手を振った。店長は近くのゴミ捨て場までゴミを出しに行っていたのだが、車の運転が出来さえしたら僕はあの係がよかった。それにしても、朝行った時より時間がかかっていた気がする。
「二人とも進んでる?コンビニでアイス買ってきたから休憩しよう」
店長がコンビニ袋をぶらぶらさせながら放った言葉に、荒木さんと僕は黙って飛び付いた。
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