星潤み掬う指まで統ばるよう

ほしうるすくゆびまでばるよう


       ◇


統ばる……集まって一つになること。まとまること。


 ナナシマイ、という名前の由来でもあるプレアデス星団――昴についての歌は外せませんでした。

 自分がおうし座生まれということもあり、幼少期に真っ先に好きになった星たちです。冬の澄んだ空気に瞬く青白い光が本当に綺麗。都会でもわりかしはっきりと見えるところもいいですよね。いつでもどこでも冬は昴を探してしまいます。

 涙目みたいな星々に「泣かないで」と手を伸ばしたら、その指に集うように見えるなぁというイメージで書きました。


 ところで昴というのは冬の季語ではないようで(というのも「すばる」はもともと星がまとまっていることを指していたらしい)、昴そのものを指す季語は「寒昴」というそうな。

 好きな星として口にするにはあまり馴染みがないのと、すでに冬の季語を使った俳句は詠んでいたので、ここは思い切って無季にしてみました。めちゃくちゃ冬の歌ですけれども。

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