冬日没る空の底へと街あわく

冬日ふゆひそらそこへとまちあわく


       ◇


冬日没る……冬の太陽が沈むこと。冬の季語。


 薄明の時間のほんのわずかなあいだに、空気が空の青といっしょになるような瞬間がありますよね。ブルーモーメントというそうです。

 わたしは節操なくいろんな時間の空を好いているのですが、この時間は格別に好きで、特に冬は空気が澄んでいるからかいっそう綺麗に感じる気がします。日焼けしていない皮膚が青に染まるのも面白くて、腕まくりまでしてしまうほどで。めちゃくちゃ寒いですけれど。


 「没る」は日だけではなく街にもかけていて、空の青に街が沈んでいくようなイメージで書きました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る