♡とアナログ

金平糖

第1話


リホは変わった子だった。

小学生の時に出会ってからずっと親友だったのだが、ITの発展しきったこの時代、機械で簡単に解決できる事をいちいち人に頼る所があった。


例えばー何故か今も生き残っている文房具屋さんで、便箋に「かわいい」と感嘆の声を漏らす。


「可愛いけど、いつ使うの?連絡って基本スマホじゃん。」


「そんなことないよ。こういうのって存在するだけで気分上がるじゃん。」


まぁ確かにそれは分かるけど、リホと買い物に行くと一人で行った時なら絶対に買わないようなものまで買ってしまう。

ただ、不思議と後悔はせず、いつも眺めては温かい気持ちになったものだ。

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