第47話 -骨装備最強?-

「ラッキー。」

【クリティカル!1000ダメージ!】

 その言葉を発した時には、既に隊長の首は飛んでいた。


「いやー倒せてよかったー!」

 みんなと合流した僕はそう呟く。

「「「いやいつのまにアイツの近くまで寄ってワンパンで倒したの!?」」」


 うわい。

 みんなが口を揃えて叫ぶので少し驚く。

「……」

 少し考えて

「え〜〜〜〜〜〜?ただじゃあ教えらんないなあ?」

 そうだそうだ、一応敵になるかもしれないのに自分のことだけ教えるのは不公平だ。

 そう考えた僕は

「そっちの魔法とかも教えてよ!それかパーティ組もう!その魔法は頼りになるしね!」

 と言った。

「ぐぬぬ〜〜」

 おーー?いいぞなやめなやめー!


「じゃあいいわ普通に。別にそんなこと知っても何かになるわけじゃないしー」

 シュンさん!?

 えシュンさん!?

「たしかにそーだわ。」

 うえっ、ファイさんもそういう事言っちゃいます!?


「……パーティを、組んでください……」

 あーーーー!

 言っちゃった言っちゃったよ僕!?

 ぶっちゃけこのスキルがあっても1人でこれからやっていけるわけじゃないし、ちょうどいいパーティメンバーが欲しかっただけなんだよね……

 しかもファイさんとかめっちゃ強いし。


「うーん……人に物を頼むなら、何かくれないかしら?」

 ……

「……今ならネクロノミトンの杖もついてきます……」

 アイテムボックスにしまっていた、杖を取り出す。


「いや禍々しい!?先っぽに頭蓋骨ついてるし何だこれ!?……ちなみに効果は?」

「装備時、魔法攻撃ダメージ2倍、mp1.5倍です。」

「「「え!?!?!?」」」

「ふぇ?」

 3人が口を揃えて聞き返してきたので、変な声が出てしまう。


「いやいやいやいや何それ!?」

「チートでしょチート!?」

「そんな強い武器あったんだ……」


 え?

「そんなに強いの?」

 僕が聞き返すと、

「強いよめちゃくちゃ!」

「あのなラック、普通の武器はお前のいま持ってる武器みたいに、+何ダメージとかが普通なのよ。そんでこのゲーム、ステータスで結構ダメージ変わるからお前みたいにステータスが偏ってたりでもしなければ、ステータス、つまり素手とか、武器を使わなくてもそこそこダメージが出るのよ。」

「私何倍とかの武器みた事ないわ!?」

 突然の早口解説に、頭がこんがらがる。


 おちつけぇ……落ち着くんだ自分……。

 ふぅ……。

 落ち着いたら新しい疑問が浮かび上がってきた。


「え、そんなに強いなら、このマントとかも結構よかったりするの?」

 気になったので一応聞いてみることにする。


「そのボロボロのマントか?そういえば装備買う前からそれつけてたな。」

「そうそう。これその杖と一緒にドロップした奴なんだけど。」

「ちなみに効果は?」

「マントに当たった攻撃を物理魔法問わずダメージも50%カットだっけ?」


「「「え?」」」

「え?」

「「「は?」」」

「ん?」


「「「はあああああああああああああああああ!?!?!?!?!?」」」


 この後このマントの凄さをメチャクチャ教えられた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る