第41話 -魔女-

 順調かな。

 僕のlUKは思っていたよりもすごいらしい。

 一応攻撃を避けてはいるが、大体当たらない。

 当たっても基本軽傷とかいうバグステータス。


 そろそろゲームバランスが崩壊してきそうなんだが!?


 いやマジで、いわゆる上位勢ってやつにやられる人は他のゲームでも可哀想とか思うけど、自分がここまで蹂躙するとは思ってなかった。

 と、舞い上がっていたとき、


 目の前が爆発した。


 ……ん?

 爆発?

 えどういうこと怖いんだけど!?


 ただ、その原因はすぐにわかる。

 それは僕の目線の先にある、塔。

 その上に、紫のローブととんがり帽子を身につけた、いかにもっていう感じの魔法使い、いや魔女という方が正しいのかもしれない。

 いや知らんけど。


 だって結構遠い距離だからな〜。

 僕そんなに目も良くないし。


 そんなことを考えていると、目の前が赤く染まる。

 ファイアーウェーブだっけ?

 火の壁で視界が埋まる。


 えーーーーーーー。

 なんかめっちゃ強そうなんだけど。

 ……逃げていい?

 ダメ?

 ……あーもう!今はバトルロワイヤル、ここは戦場!

 戦わなきゃダメよね。

 まあここら辺弱めの人多くてちょっと飽き始めてたし、ちょうどいい薬味になるかな!

 ……七味は嫌だけど。(※強過ぎるのは嫌という意味)


 と言ってもどう攻めようか。

 僕LUKしかないから魔法系にはかなーり弱いんだよね。

 近づく前にやられる……多分。

 同等以上のプレイヤーと戦ったことないからわからんのよねー。

 弱いとほとんど僕に当たらないし。


「すきあ「あぶね」り!ぎゃああああ」


 え、前から来たファイアーボール避けたら後ろからきてたやつに当たった。

 え、普通に怖。

 ワンチャンあのまま後ろからスパっていかれた説あるな。


 ……ラッキー。


 そして、もう逃げていいかな!?!?

 魔法無理そうなんだけど!?

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