第32話 -イベント-

『イベントー!イベントー!』


「なんだろうね。」

 レストランで、相変わらず甘辛論争をしていた時、それは急に聞こえた。

『イベント!』

 突然、目の前にスライムのようなものが現れて、声を出す。

「わっ!?」

 僕たちは声を揃えて驚く。

 全く……突然出てくるのはやめて欲しいものだ。


『明後日ー。明後日に、フィールド全体で、バトルロワイヤルを行う!』

「バトルロワイヤル!?」

 こんなゲームでそんな単語使うのか……

『プレイヤー同士で戦い、倒した数が多い者から、トップ100まで、順位に値した報酬を与える。参加賞は100マヌー。詳しい情報はお知らせに書いてあるからそれを読むこと!』


 次の瞬間、そのスライムは消えた。


「ねぇ……今の何?」

 シュンに聞いてみる。

「あれはこのゲームのマスコットキャラクター、スラくんだぜ。」

「いやそっちじゃなくて、イベントの方。」

「あそっちか。」

「そっちしかないでしょーよ。」


「えーっとね、このゲームは時々イベントが開催されるってことくらいしか知らねぇな。」

「え、他の情報は?」

「ないよ。今回が初めてのイベントだからな。」

 そうだったのか……

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