第31話 -甘党と辛党-

「うっっっっっっっま!!」

 僕たちはレストランに来ていた。

「いやーーー、よくそんなの食えるな……真っ白じゃねぇか。」


「黒、赤、黄色、緑……」

 そう言いながら、チョコ、イチゴ、バナナ、プリン、メロン……と指さしていく。

「そういう話じゃねぇ!甘ったるいのが多すぎんだよ!お前の周りクリームだらけじゃねぇか!」

「いやいやいやいや。甘さこそ至高よ?

 というかこのゲームなら実際には食べてないから太らないし胃もたれもしないの!まじ最高!」

「いやそれでもさ……」

 何か言いたそうだ。


「言っとくけどそっちもだからね!?」

「な!何かおかしいとこあっかよ?」

「なんでそのラーメンそんなに赤いんだよ!」

 見ると赤い粉がはちゃめちゃにかかっている。

 七味だろうか。

「そんなのメニューにあった?」

「あったわ!ほら、ここ見ろよ。」

 指さされたところを見る。

「……超激辛ラーメン。〜大量の唐辛子をそえて〜ってなんだよ!?よくみたらそっち側に唐辛子あるじゃねーか!?」

 赤い粉の山で見えていなかった。


「甘味が最強!!!」

「いーーや、辛味だね!!」


 そんな終わらない論争を続けるのだった。

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