運も実力のうち!! ~運は最強ステータス~
@ippanjin_A
第1話 -ソードアンドマジック-
「おらっ!」
ある男が、少年に切り掛かる。
<ミス!0ダメージ!>
「は?」
しかし、その攻撃は当たらない。
なぜか?それは簡単だ。
「ラッキー♪」
少年の運がとてつもなくいいからである。
つまり、切り掛かった男は『たまたま』ミスってしまったのだ。
これは、運がいい、ただそれだけで無双する話だ。
「よっしゃぁぁぁああ。やっと届いたぁぁぁぁぁああああ!!」
僕が手に持っているのは最新のゲーム機。ソードアンドマジック。
剣と魔法の世界……ネーミングセンスよ。
そんなことはおいといて。
最新技術の塊!ソードアンドマジックはいわゆるフルダイブ型VRMMORPGで……(オタク特有の早口)
──そしてなにより!……ってあれ?
チラッと時計を見る。
「30分たってる!?!?」
つまり僕は30分も誰もいないのに熱弁して貴重なプレイ時間となるはずの30分を無駄にしてしまった……ってこと!?
まぁともかく、そんだけすごいゲームを僕は……
「2週間たってんだよなぁ」
そう。ネットで予約してよ~~~やくゲットしたのが今手に持っているゲーム機である。
「とりあえず開けていこー」
中にはVR本体と、取扱説明書、あと充電器か。
説明書は……ポイ
そりゃまぁこの2週間でいろいろ見てないわけないよねぇ。
すると足早に、ベッドにゴロンしてVRをつける。
そして「スイッチオン!」
と言いながらVRの横にあるボタンを押す。
ちなみにスイッチオンの掛け声は要らない。
『こんにちは。わたしはサポートAI、アイです。』
『まず、あなたのことを教えてください。』
すると記入欄が出てくる。
名前……本名は雲母 実力(うんも じつりょく)
名前についてはノータッチで。
んで年齢、15っと。
などなどいろいろな情報を入れていく。
『ゲームでのあなたを教えてください。』
つぎはニックネームか。
うーん本名はさすがにダメだしなぁ。
「ラック」
うん。これでいこう。
え?名前についてノータッチでと言った側からそれは無いだろって?
そんなのどーでもいいよね?
ね?ね?(圧)
え〜〜っと次は、見た目?
あー、キャラメイクか。
色々な項目がある。
けどま、面倒くさいし、あんまいじらなくてもいーかなー。
ということで、VRにスキャンされてできた現実の僕を元にして、髪色だとか、目の色だとか、普段変えれないのとか変えてみた。
……うん。まぁ上出来かな。
元が自分だから自分にゃあイケメンと言えないが、まぁマシにはなったのでは無いだろうか。
『次、能力を決めましょう。ステータス主軸とジョブ主軸から選んでください。』
あーあれか。ジョブを先に選ぶか、ステータスを先に選ぶかってやつ。
そりゃまぁ普通ならジョブから選ぶんだけど、このゲームではステータス主軸を選ぶと、スタータスはランダムなんだけど、そのステータスにあった特殊なジョブが一つ選択肢に加わるんだよね。加わらないこともあるらしいけど。
でも……ガチャって、運って燃えるよね(?)
だから僕は
「ステータス主軸だ」
『目の前のボタンを触ってください。』
あ、ほんとだボタンあったのね。
白いボタンが浮いている。
僕は右側にあった、ステータス主軸を押した。
『本当によろしいですか?』
目の前に注意文が浮いてくる。
変えられなくなるからね〜〜。
慎重に選べよ〜〜ってことかな?
「もちろん!」
『下のボタンを押してください』
……うん。はい。
じゃあステータスは?
わくわくしながら目の前のクルクルを眺める。
『あなたの初期ステータスはこちらになります。』
おぉやっとか!と目の前を見ると……
STR|AGI|VIT|INT|DEX|LUK
1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 15
んーーーーーー?
えーーーーーーーーーー?
えそんなことあるんすか。
いや確かに完全ランダムに20を割り振られるとは聞いてたけど、偏りすぎでは?
ま、まぁステータスはあとで増やせるから……んでジョブは!なに選べる!?
そう目をキラキラさせて見てみると、
戦士 盗賊 弓使い 魔法使い 僧侶 「ラッキーボーイ」
うん。
なるほど。
確かにラッキーだ。
うん。
「ラッキーボーイってなにぃぃぃぃいいいい!?!?!?」
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