第35話 朝チュンなんて物じゃない


結局、眠れなかった。


横でミウはスヤスヤ寝ているけど、セクシーな恰好の美少女を腕枕にして…眠れるわけが無いだろう。


しかも、あんな話をした後なんだから…


良く流されなかったものだ、自分を褒めてやりたい。


寝ているミウに手紙と銀貨を残して、俺は街に出た。


前の世界じゃ同意があっても犯罪の年齢だが、この世界は成人年齢が15歳。


言われてみれば、そうなのか…と思わない事は無い。


だが、体の負担が凄く気になる。


ドラマで中学生が妊娠して子供を育てる話があったが、確かかなり体に負担がかかり、産んだ後大変だった様な気がした…


他にも良く『体を壊す』話も聞くし…ミウも俺もこの齢で親になるのは無責任だ。


だから…俺は…恥ずかしいが冒険者ギルドに向かう事にした。


多分、もうミウは引いてくれない気がする。


「あれ、理人様じゃないですか?今日は依頼ですか? それとも常時討伐の魔物の査定ですか?」


「…避妊紋を刻んで貰いたい」


流石に恥ずかしい。


「避妊紋ですね…へぇ~随分とまぁ…真面目ですね」


真面目…


「真面目?」


「身近にいるからつい、異世界人って事忘れてしまいますが、結構、冒険者や傭兵なんてやっている人は、その辺りは大らかなんですよ、女性の冒険者でも男娼を買いますし、男なら尚更…長期の同行クエストなんかだと、お互いに同意書を書いて、夜は…なんて事は当たり前の世界です。15歳で成人ですから、あの辺りの子供冒険者でも経験者が沢山います」


どう見てもミウより子供だ。


下手したら1桁かも知れない。


「嘘だろう?」


「此処は都心だから、それでも少しは遅い方で、農村部なんて言ったら、子供の時から婚約者が決まるから、更に下の年齢から盛んです。田舎なんて娯楽が無いから、まぁそういう行為そのものが交際です」


この辺りは昔の日本に近いのか…


「そういう物か?」


「はい…ほら、あそこにいるカインさんなんて17歳で9人の子持ちです…生活はきつそうですね…養育費が掛かりますから、しかもカインさん、結婚も誰ともしていません」


「凄いな」


「まぁカインさんは凄すぎますが…そんな物です…ですから、ちゃんと将来を考えて避妊紋を刻む理人様は偉いと思います! それじゃちゃっちゃとやりますか?」


「お願いします」


上半身裸になり右の肩甲骨の上に入れて貰った。


しかし、別室で行うと思っていたが、人前で行うなんて、この世界では案外普通の事なのかも知れない。


「はい、終わりました銀貨5枚になります」


俺は銀貨5枚を差し出して去ろうとしたが…


「兄ちゃん、これから妊娠気にしないでヤリまくりだな」


「娼婦に見せると割り引いて貰える場合があるから得だぜ」


「ありがとうございます」


見知らぬ冒険者に冷やかされてしまった。


◆◆◆


ミウが好きそうなお菓子や食事も買ったし、花束も買った。


これで部屋に帰れば…もう後戻りできない。


ハァ~


今迄彼女が居なかった俺からしたら、もう少し普通のデートとかしたかったんだけどな…


部屋の前まで来た。


腹を括ろう。


俺は収納袋から…フェロモンスプレーを出して自分に吹きかけた。


女性を惹きつけてエロくする…そんなスプレーだ。


しかし、親父も良くこんなの買ったな。


トノヒメクリームに黄龍精錠…この位用意すれば大丈夫だよな。


破瓜は相当辛いって聞いたし、ミウはあの歳だから、少しでも辛くないようにしたい。


しかし、俺の親は随分好き者だったんだな…こんなのが他にもまだある。


まぁ良いや…スーハ―スーハ―


俺は緊張しながら宿のドアを開けた。


◆◆◆


「ミウ、今帰ったよ…」


「理人…お帰り、ハァハァ理人、ミウもう駄目…えぃっ」


「ちょっと、ミウ待って、待っててば…」


「駄目、さっき迄待とうと思っていたけど…ハァハァもう駄目なんだよ! 理人から凄く良い匂いがしてきて…もう駄目」


お菓子も花束も無駄になっちゃったな。


「ミウ、解ったから…」


俺に跨っていたミウをお姫様抱っこしてベッドに運んだ。


「ハァハァ…もうミウからして良いんだよね!」


折角だから、ちゃんとした方が良い。


「俺は逃げないから…まず、これを飲んで」


「ハァハァ~これなぁに?」


「精力剤みたいな物なのかな…あとこれ…」


「それはなにかな?」


「ミウは初めてなんだろう? 痛くないように塗った方が良いから…」


「解ったよ!ハァハァ…それ飲んで、それ塗ったら…もう良いんだよね」


俺は錠剤を飲んで、チューブの軟膏を下半身に塗った。


ミウも錠剤を飲んで…


「ハァハァ~ミウに頂戴!」


そう言って俺から軟膏をひったくる様にとると、軟膏を股間に指でぬっていた。


「…」


顔を赤くしながら指で軟膏をぬぐって塗り込む姿は凄くエロく見えた。


「ハァハァ、これで良いんだよね! ミウが好きにして良いんだよね…ハァハァもう駄目…理人…」


ミウはまるで獣みたいに俺を押し倒し…服を破くように脱がした。


「ハァハァ、理人―っ、ミウ我慢できない」


◆◆◆


凄い…それしか言えない。


「朝チュン」なんて物じゃない…


もう既に朝を過ぎて、もう夜だ。


それでもミウは…


「あっあっ…理人大好き…」


腰を振り続けている。


これも、あのグッズのせいなのか、全然疲れない。


黄龍精錠のスタミナに、トノヒメクリームの快感。


それとフェロモンスプレーのせいか…ミウが苦痛が無くて良かった。


「理人ぉぉぉーー」


「ミウ….」


お互いが見つめあったまま…どの位時間が経ったのか解らない。


ミウは流石に疲れたのかぐったりしている。


しかし…これ凄い事になっているな。


掃除してシャワーでも浴びるか。



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