第27話 ミウは眠れない
ううっ…これじゃ生殺しだよ!
理人は、ミウの事凄く大切にしてくれるし、優しくて凄く嬉しい。
だけど…『したい』って言うのはミウも同じなのに…
大体、ミウは元盗賊なんだよ…普通じゃないんだよ…
確かに貴族や裕福な家の子なら15歳の成人までしない…そう言う物らしいけど…ミウは…そんなんじゃない。
ミウが今迄経験したことが無いのはモテなかったからだよ。
他の子は…大人相手に経験したり、同い年位の子と経験していたけど…ミウは容姿が悪いから相手にして貰えなかった。
それだけだよ…緑髪だから…
それに…理人は…凄く優しいんだけど…
なんであれで自分が愛されていないと思うんだろう?
顔が焼けただれていて、膿んでいてミウは凄い異臭を放っていたと思う…自分でいうのも悲しいけど、化け物みたいで更に臭い…それに汚物まみれだった…
ミウがそんな人見たら関わりたいとは思わない。
そんなミウを助けてくれて、優しくしてくれて…相手がカエルみたいな醜い顔でも好きになるよ…命の恩人だよ! ミウみたいな女の子に優しくしてくれるんだよ! 当たり前だよね!
それなのに…理人は凄い美少年だもん。
これで愛されない訳ないじゃない?
もうミウは恩とかじゃなくて『好き』を通り越して『愛している』を通り越して解らないよ…
ミウは…理人の為なら喜んで人を殺せる程、好き…愛している。
ミウが好きなら抱いてくれても良いのに…ううん、好きだから本当はミウが理人を抱きたいんだと思う。
口だってミウが理人と少しでも親密になりたい…ミウがしたいんだと思う。
こんなミウを愛してくれたから…ううん違う。
ミウが理人を好きだから、更に特別になりたいからしたい。
それ以外でも、ミウが理人を求めているんだよ。
ミウは理人が思っている程綺麗じゃない。
今も、理人に腕枕して貰って寝ているけど…したくて仕方がない。
理人との絆になるから、何でもしたい。
凄く嬉しいよ…誰かと一緒に眠るなんてミウには無かったから。
それに明日はデートだし、凄く楽しみ。
相思相愛ならしてくれても良いのに…
だけど、理人は、ミウが好きで大切にしているから…成人までしない。
そう言われたら…流石に迫れないよね。
だけど、ミウの顔は今理人の胸の近くにあるんだけど…理人の心臓がトクントクン聞こえて…それが心地よくて
眠れない…
多分、ミウはきっとこのまま眠れない様な気がする…
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