3 愛が眠る街(1994.3.13)
ざわめきを逃れて あの参道を歩けば
心が安らかになる 不思議なほど
母に手をひかれ ぎこちない足どりで
あの砂利を踏みしめた
一月もかかさず 大学に入るまで
通った私と母を 見守り続けてくれた朱の鳥居
遠く離れていても いつも心にある
ふるさとの宮の森
あの静けさを忘れない
せわしさに疲れて あの海辺に座れば
心が満たされていく おだやかに
夏が来るたびに 宝探ししながら
あの砂浜を歩いた
海釣りが好きで 磯の香がしていた
父を亡くしたときに 涙を隠してくれた夜の海
たとえ 帰れなくても 心の岸辺には
さざ波が打ち寄せる
あの調べを忘れない
つらくさびしいときも 生きる勇気になる
温もりが眠る街
あのほほえみを忘れない
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