第7話 ウォーター

帰り道に遭遇したのは、ラビット1体だったので、サクッと倒した。ただ、残念なことにアイテムボックスがいっぱいのため、収納出来なかった。しぶしぶその場で血抜きをして、担いで持って帰ることにした。


小屋に帰ってくると、太陽はすでに正午を過ぎた頃合いだった。喉も乾いたし、お腹も空いた。急ぎ、生活魔法を獲得しなければ。血抜きしたラビットをひとまず地面に置いた。


(ステータスオープン)

(スキルポイント選択)

(生活魔法)


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生活魔法

・ウォーター:スキルポイント1

・ドライ:スキルポイント1

・プチファイア:スキルポイント1

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飲食するためには、水と火が必要だな。スキルポイントは3あるから大丈夫だ。


(生活魔法 ウォーター プチファイア獲得)


『スキルポイント1消費して、生活魔法、ウォーターを獲得しました』


『スキルポイント1消費して、生活魔法、プチファイアを獲得しました』


よし、さっそく詳細を見てみよう。


(ステータスオープン)

(スキル 生活魔法)


ーーーーーーーー

生活魔法 ウォーター(ランクD)

消費MP:1

レベル1:熟練度0

クールタイム1分


生活魔法 プチファイア(ランクD)

消費MP:1

レベル1:熟練度0

クールタイム1分

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MPを消費するのか。これは乱用できない感じだな。さっそく水が飲めるか確かめなくては。右手を前にかざして声に出してみた。


「ウォーター」


かざした右手の少し前のところから、蛇口を軽くひねった程度の水がジョボジョボと出てきた。右手を動かしても、水の起点は変わらないようだ。回りこんで口を開き、水をがぶがぶ飲んでみると・・・


「おいしい」


そう、おいしいのだ。つまり、飲める水だということだ。あとでお腹を下すパターンもあるのでまだ安心はできないが。ひとまずこれで水の心配はなくなった。手を洗い、ナイフに付いた血も洗い流した。まだ水は出ているが、どうしよう。試してみようかな。流れる水の中に右手を入れて、念じてみた。


(収納)


すると、右手に水が吸い込まれるように入っていき、足元に水は落ちてこなかった。しばらくすると、聞き覚えのある言葉が聞こえてきて、右手を素通りして水がこぼれだしてきた。


『容量オーバーです』


その後も水は流れ落ちてきたが、数分後にはピタリと止まった。MP1でも水は結構な量、出てくるようだ。


さて、アイテムボックスの中はどうなっているだろう。



(ステータスオープン)

(スキル アイテムボックス)


ーーーーーーーー

アイテムボックス(ランクA)

消費MP:0

レベル2:熟練度9

・ノート

・本 30冊(詳細省略)

・ラビットの死体 4体分

・水 1.8L

ーーーーーーーー


液体でも収納できるようだ。これは良い発見となった。今更だが、小屋に結局帰ってくるのであれば、本はそのまま本棚に置いておけばよかったと多少、後悔した。後の祭りだ。


よし、とりあえず、本を置いてこよう・・・

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