転生機士は浪漫と性癖に従いたい!!

ハラショット

こんなダサい死因で神様に気に入られました

俺は死んだらしい。

繰り返す。俺は死んだらしい。

なぜ死んだ?と言われれば、車に轢かれた。

うん、そう。車にガッシャーンッてね。


まだ、猫を助けようとして轢かれたーとか、轢かれそうな人を助けて自分が轢かれたーとかなら、まだカッコよかったんだけどね。

ハッハッハ!!


、、、神はそんなカッコいい死に方をさせてくれなかったようでしてね。

じゃあ、何で轢かれたんですか?って聞かれるとね。……説明するの、死ぬほど恥ずいんだけど…ってもう死んでたわ俺。


ハッハッハッ。それなら恥ずかしくないね。

じゃあ説明すると、昼間にたまたま立ち寄ったコンビニで、自分の性癖に火の玉ストレートで突き刺さったキャラが表紙に描かれた雑誌を発見いたしまして…で立ち読みしようとした瞬間に、プリウスミサイルの直撃を受けましてね。


いや〜、このキャラ、俺の好みにどストレートじゃーんって雑誌手に取った瞬間にドーン!!ガッシャーン!!ですよ。

きっと神様が『立ち読みする奴は死ぬが良い』って思われて天罰を下されたんだ。そうに違いない。ダサすぎるし最悪だ。


しかし良かったことが一つあった。それは……

『ねぇ、そろそろこの独り言終わりにしてくれない?』

あっ、すみません。…最後に一言良いですか?

『いいよー』

神様に気に入られたことだ。


『にしてもw表紙のキャラが性癖に刺さっただけの雑誌を手にとった瞬間にwプリウスwwミサイルで死ぬとかwwキミwマジで才能あるよwww』

真っ白な空間にて、そう笑っているのは、神が作ったとした思えな…神そのものでしたわ。

まぁ、神がかった美しさの美少女(?)だった。


外見を何で説明すれば良いんだろう?真っ白な髪はまるで汚れのない新雪の様でとても美しい。

そして赤い眼はまるで紅玉の様で……あゝ俺のクソ雑魚脳みそよ。もう少し文才があったのなら良かったのに。


…とにかく俺の脳ではこの美しさを表せる言葉が思いつかなかったけど、とにかく美しいってことです。

「それで神様。俺はこの後どうなるんですかね?」

そう問いかけてみると、神は首を傾げながら…可愛い。あぁすみませんつい本音が。無視して、ドウゾ。俺にこう言った。


『う〜ん。本来だったら僕の気分次第でキミがどうなるか決めるんだけど…』

そこまで言ったところで神様は、ポンッと手を叩いた。

『よしっ!僕はキミのことが大変気に入った。だからキミには、2つ選択肢をあげよう。

僕の〝コレクション〟の仲間入りをするか。

それとも、此処とは違う世界に転生するか。

どっちがいい?』


ニコッと微笑みながらそう言ってくる神様。

しかし、〝コレクション〟とはなんぞや?

そう思っていると神様が俺の疑問に答えてくれた。


『ああ、〝コレクション〟というのはね、そうだなぁ、キミたちニンゲンは気に入ったニンゲンとかキャラクター、モノとかの絵とか写真集、フィギュアとかをコレクションつまり集めるだろう?

それと同じさ。神である僕が気に入ったニンゲンを集める。それだけだよ』


え〜っと、つまり、俗に言うオタクの方々の家みたいに神様の家?には人間が飾ってあるものと考えてよろしいでしょうか?

『イグザクトリー♪』

えっ、怖っ。…絶対〝コレクション〟とかろくでもないことになるのは目に見えているので、転生一択でしょこれ。


「転生、転生転生でお願いします!!!」

若干、新○島風に俺はそう抗議した。

『えっ?〝コレクション〟になりたい?しょうがないなぁ』

一言もそんなこと言ってないだろうが。神様のくせに難聴か?

…しょうがない、俺がどれだけ転生したいか、語ってやろう。


「嫌です!転生したいです!!出来ることならMSモ○ルスーツとかKMFナイト○アフレームみたいなロボットがある異世界に転生して、戦場でボロボロで壊れかけのロボットに乗って死にかけてる子供の兵士を介錯したいです!あ、この場合の死にかけてる子供の兵士が………………………………………………………大変長くなったので、割愛させて貰うよ。by神様

『うん分かった、もう十分キミの性癖はよく分かったからもう語らなくて大丈夫』」


ええー、自分あと800字くらいなら語れますよ。

それを聞いた神様は、完全にうわコイツヤバ…みたいな表情を浮かべていたが、神様はすぐに表情をとり繕い、なんかもの凄い威厳溢れるポーズをとりながら、こう言った。


『よろしい、キミは転生したいんだね。では、キミを最高神---の名において転生させてあげよう』

うぇっ!!この人最高神様なの?!こんなロr…美少女が!?てか名前なんて言った⁈

俺は、おそらく人生で二番目ぐらいの衝撃を受けた。


『えーー。……僕の正体を知って人生で二番目ぐらいの衝撃って…そこは嘘でも一番って言って欲しかったなー。……ちなみに人生で一番衝撃を受けた出来事というのは?』

あれは、俺が高校3年生の時のことでした。

その時、家の都合で海外に行って疎遠になっていた幼なじみの女の子が『待って、もしかしなくてもその話長くなる?』

はい!!

『じゃあ端的に、さっきの話よりも短く、よろしく』

ハイ!ワカリマシタ(^q^)


高3の時に幼なじみが海外から戻って来たら、元々清楚系だったのが、バリバリの白ギャルになってた上に、家に帰って来たら、親からお前は母さんと父さんの子じゃないって唐突に言われたことですね。

んで、その後学校で友人が突然、「彼女NTR寝取りやがって、タヒねー!!」って叫びながらカッターナイフで切りつけてきたことですかね。


『アハハwwハハハッww!!キミの高校3年生の時、面白いイベント起こりすぎじゃない?

……僕、純愛過激派なんだけど、NTったの?』

わー神様のテンションの上がり下がりがハゲシイー。とりあえず弁明しなきゃ(必死)

「いえ、友人はその子と付き合ってもいませんでしたし、なんだったら自分、その子と話したことすらありませんでした」

それを聞いて神様は、ガッカリ3割嬉しさ7割の表情を浮かべた。

『良かったー。……もしキミがNTってたら、こうしてたよ、こう』

と言いながら無表情で首の前で手をスッ、スッと動かす神様。

怖っ…メキシコの麻薬カルテルかよ。


『よしっ!話がいろいろ脱線しちゃったけど、キミの転生を始めよう!』

神様はそういうと、俺を中心に魔法陣のような何かが展開された。

『最後に確認するけど、転生先はロボットがある異世界でいいんだよね?』

はい!

『幻想的なファンタジー系になるか、それとも近未来感溢れるのSF系か、世界観は選べないけどそれでもいいんだよね?』

はい!!

『うん、これで大丈夫。……ああそうだ。転生といったらお決まりのアレが必要か。』

そう言って神様は、こちらにぺたぺたと歩いて近づいて来た。


「神様?どうかしましたか?何か問題でも?」

俺は、突然上位存在(美少女?)が近づいてくるという状況に、若干怖気付きながらも神様に質問する。

神様は、ニコリと微笑みながら、質問に答えてくれた。

『そんなに怖がらなくてもいいよ。ほら、転生物では神様から何か貰えるのがお決まりだろう?』

そう言いながら神様はぺたぺたとこちらに向かって歩いてくる。

そして、俺の目の前まで神様は近づいて来た。


そして神様は、俺の目の前で自分の指をいじり始めた。

きっと、指のささくれが気になったんだろう。うん。そうに違いない。

そんなふざけたことを考えていると、神様が口を開いた。

『指のささくれは違うとして、上でも見て待っててね』

はい。いやー、今日も空は青…白いな。

『んん…』

ブチミチミチッブチッ。

ん?神様?なんか凄く嫌な音がするんですけど?

嫌な予感がしつつも俺は、嫌な音がした方向を見た。

そこには…


自分の中指を千切っている最中の神様の姿があった。

「神様!?何してるんですか!?」

俺は声に出して驚いてしまった。

『僕の指を千切ってる』

神様は平然とそう返して来た。

いや、ちょ、突然どうしました⁈神様狂いましたか?

神様は心外と言った顔で、

『ほら、転生物は神様から何か貰えるのがお決まりだろう?

だから君には僕の指をあげようと思って。

……よしっ、とれた♪』

神様は、千切れた中指を笑顔で摘んでいる。

千切れた中指からは、血ではなく謎の光の様なものが滴り落ちている。


あーあ、中指を摘んでなかったら、美少女(?)が笑顔をこちらに向けている最高の瞬間だったのに。あれ?実は俺結構余裕あるな?

そんなことを考えていると神様が口を開いた。

『じゃあこれ、食べて』


「はい?」

今なんて言いました?この神様?

『イートマイフィンガー』

英語で言わなくてもよろしい。

いやー、ちょっと食人は、宗教上無理ですねぇ。

『僕、神様だから食人では無いよ』

くそっ!国語の先生みたいな返し方しやがって!!

『はい、早く食べてね』

そう言って神様は、指を手渡して来た。

あらヤダ、この指、とても生暖かいわ。

これを食べるのかー。やだなぁ。

神様、せめて、見た目をなんとかして下さい。

血?が滴り落ちている指を食べるのは抵抗があります。

『え〜、仕方ないなぁ』

そう言って神様は、指をパチリと鳴らした。

すると、なんということでしょう。神の御技によって、とても生暖かい指がとても生暖かいト○ポになったではありませんか。

『はい。これで食べやすくなったから文句は無いね?無いよね!!』

神様はこれ以上、文句を言ったら殺すといった表情で言ってきた。

「はい!いただきます!」

こういうのはテキトーな事を考えてればなんとかなるってジッちゃが言ってた。


わーい僕、○ッポ大好き。ポ○キーよりも好き。だって、○ッキーはすぐ折れるからね。その点トッ○って凄えよな最後までチョコたっぷりだもん。

そんなことを考えながら、とても生暖かいト○ポを食べる。


……普通に美味い。けどこれ元を辿ると指なんだよなぁ。しかも見た目美少女(?)の神様の……ちょっと興奮してきたな。

特殊な興奮を感じながら、俺はト○ポを食べ終わった。

そして食べ終わると同時に、存在をほぼ忘れていた魔法陣が光り始める。

そして、神様は、

『さて、色々と長くなってしまったけど、これで本当にお別れだ。

……キミは、転生先で辛い目に合うかもしれない、どうしようもない理不尽に出くわすかもしれない、一瞬にして命を落とすかもしれない。

それでも本当に良いんだね?』

と問いかけて来た。

俺は、その問いに対して一言、こう返した。

「はい!!」

確かにそんな目に会う羽目になるかもしれないが、そんなことどうでも良い!!

せっかく、もう一回生きることが出来るんだ。なら、俺は、自分の性癖と浪漫に従いたい!!

そんな俺の答えを聞いて、神様は、とびきりの笑顔を見せて、

『ふふ、やっぱりキミは面白い。

なら、二度目の人生を思う存分楽しんでくると良いよ。

最高神---の名に置いて、其方に祝福を、そして其方の旅路に幸あれ。

……いってらっしゃい』

そして俺は光に包まれた。

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