必殺技Z。

新井一也

第1話 蜘蛛男(くもお)との出会い。

よく来たなぁ、クソ野郎、てめぇに会うのもこの本で4冊目だ、なんだかんだ辿り着いたな、ヒィーハッァーッ。と、顔が人間、そう。目がクリっとしてくっ付き。縦長のハットを被り、二足歩行を可能としている三本の対の手を備えた、スーツ姿の蜘蛛男(くもお)が壁にくっつきながら、首を180度回してこっちを見ている。自分は今頃、そんな怪物が出てきてもビビらねえぞと冷静。そして、それは強がり。はて?私は君に何を伝えよと?仏様からつかまつったのだっけ...思い出した!クソ野郎を私の作った仮想世界に連れてこいだっ!さぁ行くぞと蜘蛛男は、空間上で輪っかになっているところに、僕の体を無理矢理突っ込んだ。いいか?クソ野郎、四冊目の呪いのノートを書き記した時、テメェの想像力は、この俺に敬語を使わせるまでに進化しているが、お願いだから捨てないでぇ!

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