第11話 資金集めの第一関門②
「ふぅ……。」
照明写真を撮り、履歴書用の用紙を買った。
帰宅がてらにランニングをして、その汗を流した。
久々の運動はいい…。自衛隊にいた頃は走るの嫌いだったけど、自分の好きな時にやめれるのはいいな。
あの時はマジで足が痛くても、気分が悪くなっても、まだいける!まだまだぁ!!
と無理矢理にでも走らされたからなぁ……。
それが上官なりの鍛え方なのは理解しているけど、俺にはついていけんかったな…。
うっ。またあの時のことを思い出しそうだ…。
「……書くか…。」
履歴書にはもちろん、自衛隊に属していたことも書かなければならない。
となれば、早いところ書いて楽になりたい。
名前を書いて、住所も書いて、その他必要な部分を記載していく。
中でも志望理由はやはり悩むものがあった。
そんなものお小遣い稼ぎがしたい。以外の理由がないんだけど正直に書いていいものだろうか。
……別にいいか。下手に嘘つくより正直に書いた方がいいだろう。
あとは自分の長所と、それをどう活かすか…。
ふーむ。長所…。
入隊する時には、確かリーダーシップがどうとか書いたような。
実を言うと、俺は小、中、高と剣道をしていた。
そして中学高校はキャプテンという立場にも就いていたのだ。
その時の経験をそのまま書いた気がするな。
同じでいいかな?
やるべきことを自ら考えて行動することを常に心がけている。っと。
………なんかこういうの書いてていつも思うけど、自分でハードル上げてないかこれ……。
書くだけタダだし別にいいとは思うけど、いざ
入ってみて本当にできるかがわからん…。
次は、時間厳守かな。
当たり前のことだが、これは大事だろう。
そして何よりもその意識が強かった元自衛官
ということなら、十分アピールポイントになるだろうな。
あとは蘭が埋まるくらいに、アピールできるところを書いて━━━
━━━よし。終わった。
写真を貼って、ボールペンで清書をして、完成だ。
ボールペンのインクが乾くのを待ち、履歴書を茶封筒に入れる。
さて時間は、、、21時か。まだモニカちゃんの配信は始まらんな。
まあ冬海でも見て時間潰すかな。
………はい残念。寝落ちしました。
時計を見れば0時24分。
モニカちゃんの配信はすでに終わっていた。
「…仕方ない。久々に運動して疲れたんだろ。今日はもう寝るか…。」
そしてふと、携帯を持った。
自動で電源がつき、通知が目に入る。
【面接につきまして。】
とあった。
そのまま画面をタップし、サイトにログインする。
そこには
【面接につきまして。】
改めまして、ご応募いただきありがとうございます。
さて、面接の日程ですが、明後日の午後5時から行いたいと考えております。
ご都合はいかがでしょうか。
「…明後日か。
……うん。何もないな。オッケーオッケー。」
俺は返信欄に大丈夫なことを書いて転送した。
なら、明日(いやこれは22時に届いているから今日か)は暇ってことだな。
それなら今日は他のVtuberさんでも見てみようかな。
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