第2話 名物リスナーとの出会い
━━━━でもごめんね!初見さんせっかく
来てくれたけど、ちょうど終わろうとしてた
とこなのー!』
※
ヨシオ:
初見来たし、1時間延長で!
Na-kun:
それは思ったw
モニカちゃんの素晴らしさを知らしめるためには延長が必要だ。
腐った豆腐:
でないと初見が可哀想だなぁ……チラッ
時間も時間だし、俺もこのVtuberをよく知らないのであまり悲しさとかはなかったのだが、
『えー??もう私終わる気満々だったんだけどー笑
……まぁいいか!Na-kunの言ってる通り、私のことを知ってもらいたいからね!
30分だけ!延長しまーす。これ以上は無しね』
…この時だけは、俺が来たことでできた話題でこの配信が盛り上がっていた。
なんだか自分が中心になったようで、こう、くるものがあった。
「…もう少し、コメントしてみるか。」
※
佑:
なんか……すいません…。
━━まぁ、俺のせいで延長になった部分もあるし、一応ね?
『━━ん?あぁ!気にしないで!
ところで、なんて呼べばいいかな。
ゆうくん?たすくくん?別の呼び方がよければ言ってねー!』
なんて呼ばれたい、か。
でも、この子は最初俺のこと『ゆう』って呼んでたからな。
間違えちゃった。と思わせないように、ゆうくんでいいか。
※
モニカファン【公式】:
30分じゃ足りん。もっと声が聞きたひぃぃ!!
佑:
ゆう で大丈夫です!
腐った豆腐:
風呂入ってくるわ
『━延長はこれ以上しませーん!残念〜。
……あ!ゆうくんね!了解〜!
……じゃあさ!せっかくだからゆうくんに質問して良い?大丈夫?』
お。俺に質問か。まぁ、身バレしない程度なら全然いいよな。
※
佑:
どんとこい。
『はーい。豆腐お風呂行ってらっしゃーい。
……あ、ゆうくんありがとうー!!
じゃあ、、、どうやってゆうくんは私のことを見つけてくれたの?』
見つけた理由?
……起きたら、なんか点いてた……?
…いや、これが本当のことなんだよな。
どうしよ。本当のことを言うか、少しだけ嘘をついておすすめに出てきた。とでも言うか。
……嘘をついてもしょうがないか。
ここは素直に言っておこう。
※
Na-kun:
ワクワク
ヨシオ:
wkwk
佑:
いや、なんか冬海の動画見てたら寝落ちして、
起きたらモニカさんの配信に来てました。
モニカファン【公式】:
わくわく……
『━どうやって知ってくれたんかな〜。
オススメに載ったとかかな〜。
……お!
…あはははは!!寝落ちして起きたら、っく。
私の配信に、ふふ。来てたって。あはは。』
※
山里のタケのこ:
草
モニカファン【公式】:
草ww
Na-kun:
草
ねりまきの翁:
ROMってたけどこれは草
漢検2級持ち:
冬海のついでの女
『あっは。そんなこともあるんだね〜。
ゆうくん!それは君が初めてだ!
おめでとう!!』
と、モニカさんがウィンクをした。
ドクンっ!
その瞬間、俺の中で心臓が跳ねたような感覚に陥った。
何が起きたかわからなかったが、特に異常もないようなので気にしないことにしたが。
とにかく、俺のコメントでここにいる皆が笑ってくれている。というのはやはり嬉しいものがあった。
『…でもねー。冬海さん面白いもんね。
私も好き。なんならゆうくんがコメントくれる前まで冬海さんの話してたんだもんね。』
※
モニカファン【公式】:
タイミング◎
Na-kun:
ゆうくんさんはどなたが好きですか??
山里のタケのこ:
冬海はあんま見てないなぁ……。
『だからさ、もしかしたら私たちが冬海さんの話をしてたから関連動画とかで自動再生されたんかなぁ?
ふふ。面白いね。』
どうやらポジティブに捉えてくれたようだ。
それから俺は、チリスナーの皆やモニカさんとの会話を楽しんでいた。
好きなメンバーの話や、逆にこちらから質問したり、30分経つのが本当にあっという間な程、
俺はすっかりチリスナーの一人となっていたのだ。
※
腐った豆腐:
30分経っちまったな。
『━━あ。ほんとだね。じゃあそろそろ終わりますかー?』
あぁ。そうか。終わってしまうのか。
なら、最後に楽しい時間をありがとうとでも送っておくか。
そう思い、コメントを打ち込んだ。
その時だった。
※
佑:
今日は楽しい時間をありがとう!すごく楽しかったです!
さすらいのおぢさん:
モニカチャン‼︎こんな、遅い時間に、お疲れ様ダヨ‼︎
今日は、どんな配信をしたのカナ?!?!
こんなギリギリになっちゃって、ごめんネ!
だからせめて、おぢさんの為に、可愛い声でファンサービスして欲しいナ!コラ!
『━━っ!!
だっはっはっ!!
……来た!来たよ!おぢさんが!!
はははははは!!待って!お腹痛い!!』
俺のコメントを吹き飛ばす勢いで、すごく濃ゆいコメントが表示された。
※
モニカファン【公式】:
今日も来てしまったか、名物リスナーww
腐った豆腐:
配信終わりに全てを持っていくおぢさん
山里のタケのこ:
流石としか言いようがない。
ヨシオ:
モニカちゃんを笑顔にさせる。素晴らしい所業だ!
配信終わりに、全てを持っていった、さすらいのおぢさん。
俺はそれを見て、思ってしまった。
(羨ましい……っ!!
俺も……名物リスナーになりたい……。)
と。
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