第125話 集落でのお正月(1/1〜1/3)
「「「 明けましておめでとうございまーす 」」」
「おう、来たな。明けましておめでとう! 上がってくれ」
1月1日朝、僕は
ママや
少しすると、
おせち料理のセットを追加で出して皆でつついている間に、ママと
ママ曰く、もう二人ともうちにお嫁に来たような物との事で手伝わされているんだけど、
「
「え〜いいでしょ! この栗が美味しいの!」
「ほら、これを食べろ」
「うん」
普段はぶっきらぼうな
「
「ありがとう、姉さん! しかし、皆でこんなに平和なお正月を迎えられるなんて、避難所にいる時は全然思わなかったよ!」
「本当にそうよね。まるで夢みたい」
「ああ、俺達は凄えラッキーだぜ!」
「ホント、ホント! みんな食べよう〜!」
「は〜い、こっちにもお雑煮だよ〜」
今度は
「ありがとうございます!」
「美味しそ〜」
「みんな、熱いからふーふーしてから食べてね。
「うん! ふぅーふぅー」
「は〜い! ふぅーふぅー」
「おいちそう」
「たべたい」
小学生の
でも、これはこれで嬉しい忙しさなのかも知れない。
「こっちもお待たせ〜。さあ、
最後はママが僕達のお雑煮を持って来てくれる。
僕達は美味しいお雑煮を笑顔で味わって食べるのだった。
ーーーーー
その後、皆で白蛇さんの祠にお参りに行った後、パパと僕は続々と挨拶にやって来る人達の対応に追われた。
集落に元からいた人達や、
余談だけど、僕と
坂部避難民グループの代表の坂部さんと副代表の奥田さんも挨拶に訪れ、年末の不始末を詫びてきたんだけど、追放の件についはパパは考えを曲げなかったので、坂部さんは肩を落として帰って行くのだった。
お昼頃になり、僕達は街の中央広場で餅つき会を行なって、出来立てのお餅や正月に遊べる子供用のおもちゃ等を配っていった。
ママが餅米を炊いてくれて、炊きあがった餅米を僕と虎太郎さんが杵でつく。
明日奈さん茉莉さんがパパに教わりながら良いタイミングで返しを入れてくれる。
お年寄りはその光景を懐かしそうに眺め、子供達で希望する子には介助しなかがらだけど、餅つきを体験してもらった。
僕と同じ救助隊のメンバーである
光司君や明人君達が羽子板セットや独楽など、お正月用のおもちゃを子ども達に配布し、子供達は古き良き遊びを楽しんで笑顔を見せていた。
僕は皆のこの笑顔を守ってゆこうと改めて誓うのだった。
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