またまた間違われる?

 その日の放課後

 

 校門でわたしは、なっちゃんと功太を待っていた。

 

 まだかなぁ。

 

 

 

 あ、来た来た。

 

 先になっちゃんが走ってきたんだけど…慌ててたから忘れ物しちゃったと、また慌てて戻ってしまった。

 

 で、なっちゃんの荷物持ち中…

 

 …

 

 暇だなぁとボーっとしながら二人をまた待ちぼうけしてたんだけど…

 

 

「あの、今朝はありがとうございます。」

 とまたあの男の子に声をかけられた。

 

 そこに功太が来たんだけど、何やらわたしがお取り込み中だと察して少し離れたところで待っていてくれた。

 

「あっ…えっと…」

 

 さっきわたしとそっくりだからって言ったからこの人…間違えてまたわたしに話しかけてきてるよ。

「ん?」

 男の子は、不思議そうにじっとわたしをみた。

 

 そして、

「ほんとそっくりだね」

 と。

 …

 

「プッ…」

 思わずわたしは、吹き出してしまった。

 

「えっ…」

 

「あのー、わたし同じクラスだよ。また間違えてます」

 と笑いを堪えながらいうと、

「え、バックの色が教室にいる時と違うからてっきり…、二回も間違えるなんてごめん」

 と謝られた。

 

 あー…なるほど。

「このバック、さっき双子のお姉ちゃんから預かったの。勘違いさせてしまったみたいでごめんなさい」

 というと、そこになっちゃんがきた。

 そして功太もそれに合わせてやってきた。

 

「あ、こちらがなっちゃんです」

 と伝えるとその人は、なっちゃんに今朝のお礼をいいドリンク割引券を渡していた。

 

 なっちゃんは、お礼なんて大丈夫ですって言ってたけど…引かない…。

 

 それをみた功太が、

「なら、二人で行ったらいいんじゃない?」

 なんて提案していた。

 

 えっ?

 功太…いいのっ?

 新しい出会い始まっちゃうよ⁉︎

 てか、余裕があるからいいの?

 

 ⁇な提案だなと思ってたら、

「なら、今度四人で行こうよ‼︎」

 と、なぜかわたしも功太もその男の子に誘われてしまった。

 

 そして、これから四人の複雑な関係がはじまるのでありました。

 

 

 わたしを二回も間違えたのは、桜河さくらかわ しゅんくんという名前だ。

 

 シュンくんは、わたしたちと同じ方向だったので途中まで一緒に帰りバイバイになった。

 

 

 そして三人で家に帰る途中、功太が

「さっきの桜河くんって…カッコいいな!」

 とわたしに言ってきた。

 

 えっ?と思いながらも

「あー、笑顔が爽やかだったからモテそうだよねー。」

 と答えてみた。

 

 するとなっちゃんも、

「あー、わかるわー。なんかそんな感じだよね。」

 と言った。

 なので二人で

「「ねー」」

 というと、功太がムスッとした表情をした。

 

 …もー。

 功太って何がしたいんだろう。

 

 なっちゃんと舜くん二人でデートアドバイスしてみたり、今度はむくれて…。

 

「こーた。やきもち妬くなー」

 とわたしがいうと功太は、

「べ、べつに…、やきもちなんか妬いてねーから」

 と顔を赤くした。

 

 まったく…

 

 これからが不安でしかないから…。

 

 

 続く。

 

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