曇り空

ごめんなさい。

ねえ、やっぱり怒っているわよね、、、。


理由?

多分、分かって貰えないと思うけど、昨日は曇り空だったでしょ。

きっとそのせいかしら。


何言ってるの!

貴男のこと嫌いになったりする訳け無いでしょ。

当たり前じゃないの。


こんな事言うのはとても恥ずかしいけど、何時でも貴方に首ったけなんだから。


良く聞こえなかったから、もう一度言えって?

嫌よ、バカ、ぶつわよ。

昨日すっぽかして申し訳けないと思ってるから、やっとの思いで言っただけ、、、。

もう金輪際、口にしないわ。


何をニヤニヤしているの。

やっぱり貴方って悪い人ね、いつも私を揶揄ってばかりだわ。

意地悪。


でも、本当にごめんなさい。

嘘じゃないの。

『きのうは曇り空。外にでたくなかったの』


(©️荒井由美『曇り空』)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る