正欲(朝井リョウ)

【記憶に残った文章】


頼んでもいないのにとっておきの秘密を明かしてきて、お望み通りに聞き役に徹していたある時、突然そのお返しがないとキレられる


【私の感想・解釈】


私は記憶に残った文章のようなことがたびたび起こる人生を歩んでいる。

まとも、普通、常識的…この本には、それ、に該当しない部分がある人達の話である。

この本を読みながら自分はまともな人、と言い切れるのか悩んでしまった。

私は本来の姿を多数派でいるためにごまかして、隠して、生きているのかもしれない。

多数派でいない人を“理解しよう”、“受け入れよう”と思っていた私は、勝手に自分自身が多数派でいると思いこんで生きてきてしまっているような気がしている。

私は、果たして多数派、まとも、普通の考えを持った人間なのだろうか、読み終わってから、考え込んてしまうような、とても深い内容の本だった。

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