彼の作ったもの

saito sekai

最後迄言えなかった…

仲良しグループとお茶していた時、私は意を決して口を開いた。「彼がかれ…を作ったんだ…」それを聞いた皆。「うわぁ~彼氏カレー作ってくれたんだあ!」「なんか男の人が作るカレーって美味しそう~」「よし、今日のランチはカレーにしようよ!」

スマホでググり、近くのカレー店に入った。星五つのお店。それはそれは美味しい。皆は盛り上がり、写メ撮ってSNSに上げた。


「じゃあね」「ああ、美味しかった~」皆は満足して各々の家路に着く。私は一人マンションに帰る、。お風呂を沸かし、湯船に浸かった私の頬に涙が一筋。


私は皆に、最後迄言えなかった。彼が作ったもの、それはカレーじゃない。私はフラれたんだよと。完

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