第27話 宗像亮一、最後の日
どちらが得策か、考えていた。
> 「まあ、姐さんの事は姐さんが一番良く知ってますからね。」
> 「ここはあんさんが、男を見せて認知しはり?」アロハシャツの前ボタンを全
開して、チラチラと見え隠れする刺青にシールだとなかり思っていたオメデタイ
亮一・・・。
> 「中絶費用と慰謝料が、一本やからね。」一本て、百万円の事?と聞いたら言
い方を間違えていたらしく1本の10倍の事らしい。10本と言え10本と!
> つまりは1千万円を現金で出せと言っていた。
> 今すぐ警察に駆け込んだら大騒動になり、この二人は間違いなく逮捕されるだ
ろう・・・。
> 高倉が亮一の顔をマジマジと見詰め、「決めなはり?」
> 何弁じゃお前!と、言いたかったが、そこはグッと堪えて両手はグーをして
膝上に置いていた。
> これが、つばさの報復?切ないよな、我が儘に育って来たんだろう。
> ほぼ、新手の恐喝に屈してたまるか!そう思っていた。
> 「あんさん即答せんかったら走り回りまっせ!」は? 一人で?
> 「女を孕ませときながら金をよう払いよらん!女泣かして何が、嬉しいんじゃ!
」そんな事を言いながら走り回っても恥をかくだけだ!亮一は高をくくっていた。
> 「20人くらい応援に来てもらうしな、あんさん?」眼が据わっていて本気ら
しかった。
> 1階から3階まである全フロアを走り回られたら大恥をかくばかりでなくバツ
イチと言っていた鬼嫁に知れ渡る。
> ヤクザよりも性質の悪い嫁にしばかれる!
> 「時間切れやあんさん!ちょっと来てみ。」亮一の右手をグイッと掴み、展示
場の外へ引っ張り出そうとした!
> 「あーっ、待ってえ!・・・、バイバイリョウちゃんもうアタシらお・し・ま・
い。」
> キャハハハハ!これだけが言いたくて呼び止めたアホ女はサービスフロント
に顔を出し退職の挨拶を終えて亮一達の後をフフフフフ、フーン!と鼻歌を歌い
ながら付いてきた。後ろで指を組みスキップをしながら・・・。
> カローラ岐阜の薄暗い地下駐車場には黒いランドクルーザーが長一達を待っ
ていた。
> アイドリング状態で待っていた。
> 「ハヨ、乗りや!」高倉の太い腕は亮一のフルパワーをもってしても勝てなか
った。レスラー級のパワーだった。
> バタン!リヤドアが締まり真っ暗だがルームライトが薄っすらと全員の輪郭
を写しだしていた。だから全乗員は分かる。
> つばさ、高倉茂と、亮一だけだった。
> と、思っていたが、ドライバーには見た事がある顔?象並みの食欲の丸坊主
だ!
> >
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます