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SNSで話題になっているホテルのアフタヌーンティー。

可愛くて美味しいスイーツを目の前に、破壊力抜群に可愛い真理姉も目の前に、私の精神はいくらか落ち着きを取り戻した。




今日は、月に1度だけ食べられるスイーツ解禁日。

この日の為に、真理姉も私もお菓子やスイーツを我慢出来ている。

自分の肌や身体を整える為、真理姉も私も基本的にはこの日しか甘い物を食べないようにしている。

たまに・・・真理姉の旦那さんの会社のお菓子を味見するけれど。




可愛いピンク色のケーキをゆっくりと食べながら、真理姉との幸せな現実の世界に浸る。

カメラは持たず、私の心を・・・身体を、この日の幸せな世界にどっぷりと浸らせる・・・。




「癒し・・・。」




そう呟くと、真理姉が破壊力抜群に可愛いメイクをした顔でクスクスと可愛く笑っている。




「真理姉、たまに帰ってきてよ~。

真理姉が実家からいなくなってから、お兄ちゃんを止められる人が誰もいない・・・。」




「お母さんは・・・?」




「お母さんには相談してない。

最近お母さん帰りが遅くなることばっかりなんだよね。

たまに朝帰ってくるし。」




そう言ってから、少し考えてから真理姉を見た。




「真理姉のお父さんも帰りが遅かったり帰って来ないこと増えてるよ?」




「そうなんだ・・・。

2人でデートしてるのかな・・・?

もう、子ども達みんな、大きいしね・・・。」




月に1度のコーヒーを飲んでからそう言った真理姉を見て、私は泣きそうになりながら口を開いた。




「あの2人、本当に結婚するよね・・・?」




そう聞いた私に、真理姉は不思議そうに首を傾げた。




「しないの・・・?

理子が大学を卒業するまで、待ってるのかなって・・・思ってたけど・・・。」




「妙子ちゃんが、あの2人は大親友だって言ってたらしい。」




「妙子ちゃん・・・か。

そっか・・・それは・・・うん・・・そうなのかなって、思っちゃうね・・・。」




「歳は確かに離れてるけど、今時あのくらい離れてる夫婦いるし・・・。

なにしろ、もう15年くらい?2つの家族で一緒に暮らしてきたんだよ?」




私の言葉に真理姉が深く頷いた。




「そうだね・・・。

本当に、一緒に暮らして・・・一緒に大きくなったよね・・・。」




真理姉のその言葉に、今度は私が深く頷く。




「真理姉がいてくれて、本当に良かった・・・。」




「私も・・・理子も、理子のお母さんもいてくれて、本当に良かった・・・。

あと、光一も・・・!!」




「今の付け足し方は面白いね!

でも、お兄ちゃんがいてくれなければ・・・“お兄ちゃん”、大怪我してたかもしれないし。

それは・・・本当に感謝してる。」




私のお兄ちゃんは、仕事中に“お兄ちゃん”を守ってくれた。




「私は、真理姉も“お兄ちゃん”もいないと、生き延びられない・・・。

この現実の世界はとても厳しいから・・・。

この現実世界の中を泳ぐのは、とても厳しいから・・・。」




そう言った私に、真理姉が優しい顔で笑い掛け・・・深く頷いてくれる。




「でも、理子は泳げる・・・。

この現実世界を、強く・・・速く・・・。

そしてネットの世界でも・・・潜れる・・・。

深く、速く・・・。」




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