あれ?気になってる?

車で3時間かけて、ようやく目的地の、ラーメン屋に着いた。

「何食べる…?」

「醤油…?」

「うん…。そだね…」

3人は眠すぎて、その時のラーメンの味は分かっていなかった。


また3時間かけて帰る事になるが、帰りのほうが眠気がすごくて、運転手以外は、ぐっすり寝ていた。

車の中で、みずきが目を覚ますと、創が運転していた。

「…今、どこ?」

「お、起きた。今ね、半分は過ぎたよ」

「そっか」

山瀬はまだ、寝ている。

「ね、もう少ししたら、アイスの美味しい店あるんだけど、行く?」

「行くっ。あ、山瀬君は?」

「寝かせておけば?」

創は笑った。


2人で車を降りて、アイスを食べに行く。

そこは大きな建物の中にあって、田舎ではあるが、そこそこ人がいた。

「並ぼう」

「うん」

2人きりで、こうしてどこかに行くのは初めてだったので、ワクワクしてしまっていた。


「…やべ」

「何が?」

「知り合い」

「そうなの?」

「この状態、見つかったらやだな」

「何で?」

「何て説明すればいいか…」

(別に友達でいいんじゃ…)


「みずきさん、何味にする?」

「バニラ」

「了解」

創が2人分サラッと注文して、サラッとお金を払った。

「はい、バニラ」

そうは、またサラッと渡してくれた。

「創くん、後でお金、返すね」

「あ、いいよ、これくらい」

(いいの?)

「ありがとう…」


車に戻ったら、山瀬はまだ寝ていた。

「創くん、運転代わるよ」

「まだ、大丈夫」

「じゃ、代わりたいとき言ってね…」

みずきはいつの間にかまた眠ってしまっていた。


みずきがまた目を覚ますと、山瀬君が運転していた。

「あれ…?どこ」

「もうすぐ着くよ」

山瀬君が言った。

「ごめん、めっちゃ寝ちゃった」 

「大丈夫」

「創君は?」

「寝てる」

創は助手席で寝ていた。

みずきは、創の斜め後ろの座席にいたので、創の顔が見えた。

(寝顔…、レアだな…)

何か特別感を感じた。

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