72話 裏情報

 綾音さんは、ミツキを可愛がるのを辞めUSBの情報の解析が終わったようで戻ってきたようだった。


「クロウ様。このUSBに入っている情報の解析が終わりました。」

「どうだった?」

「はい、デビルギルドの裏情報が暗号化されていましたが、我々の解析班によりデータを読めるようにしました。それと、2個のUSBがありましたので、一個にまとめておきました。」


 早速、自分のパソコンにUSBを差し込み中身を見ることにした。


 USBに入っていた、ファイルをクリックして中身を確認してみると、デビルギルドの社長。三木田によるドロップアイテムの換金したお金を横領した証拠やフェニックスギルドなどのやり取りが入っていた。


 何故、こんな盗まれたらヤバイ情報が残っているのだろうか?

 消せば、バレないのに。


 とか、思いながら次々にファイルの中身を確認していくと、ドロップノルマなどの内容が書いている所があった。どうやら、このノルマを達成するまでは、帰してくれない。ブラックなギルド。


 昔、焼き肉屋で聞いた通りだった。


 ミケさんとかは、なんとも思わないのだろうか?

いや、力を持つ人は、適当に言いくるめて何もしないようにしているのだろう。


 あと、佐々木さんが持っていた会社の名前があった。

 フェニックスギルドとデビルギルドが協力して、買収したらしい。


「佐々木さんって、どうして買収に応じたの?」

「ん?いや、なんか、実験に夢中になっていつの間にか、買収って話になってエレクトーンが乗っ取られたんだけど。まあ、僕はこのギルドに来てさらに、面白い開発とか出来るようになったらか、別にいいけどね。」

「いや、会社が乗っ取られたのにいいのかよ。」


 なんとも思っていない、佐々木さんを見て少し俺は驚いている。

 まあ、佐々木さんがどうして会社をクビになったのか、不思議に思っていたけど、フェニックスギルドとデビルギルドが手を組んでエレクトーンを買収したとは...


「でも、中小企業のエレクトーンを買収して何か意味があるの?」

「ん~そうでだね。僕が作った会社だから...ポーションの性能が良いとか?」

「そうなん?」

「そうだよ。ポーションの量産する体制とか作ってたから...まあ、それでも一日に50本位なんだけど。今思えば、ポーションを独占するために、僕の会社を乗っ取りしたのかもしれないな。」


なるほどね、エレクトーンのポーションは良いと思うが、ポーションの作れる本数が少ない。ほかのギルドから買わせないようにするために、買収したのか。


「ん?」



 最後の、奥の方にあるファイルを開くと、タケルについて書いてあった。

 タケルに綺麗な女性を渡すごとに、社長がお金を受け取る契約をしていたらしい。

だから、ミツキもフェニックスギルドに行かされたのか。


調べれば、調べるほど色々と出てくる。

デビルギルドとフェニックスギルドの裏の情報が。

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