第70話 USB受け取り

 カレー屋を出て少しした場所で、バッタリと綾音さんと出会った。


「あ、ク...佐藤さん。今から帰りですか?」

「そうだけど?」


 人前でクロウ様と言いかけそうになったが、なんとか踏ん張ったようだ。


「佐藤さん、先程の女性は?」

「え?」

「いえ、なんでも無いです!!」


 見てたのかな?


 少し、怒っているような気がする。


 だけど、見られているって感じはしなかったんだけどな。


 それに、テニターにも投稿とかしてないんだけどな〜


 まあ、考えても無駄というより、少し怖くなるので考えるのをやめた。



「綾音さんは、何しにここに?」

「ブラブラと歩いていてただけです。」

「へえ〜じゃあ、どこかデザートでも食べれる場所でも行く?」

「はい、じゃあ、私の行きつけのお店を紹介しますね。」


 と、案内された場所は、最上階のビルにある景色がいい場所に案内された。それも、ここのお店の人にVIPルームと言うところに、案内されてしまった。


「いや、俺そんなに...」

「大丈夫です。ここは、お父さんが趣味で経営している場所なので、お金などの心配はしないでください。コーヒーはブラックで?」

「そうだな、それで」

「コーヒーブラック2つと、ケーキ2個ください」

「かしこまりました。」


 黒服のスタッフは、注文を聞くとメニュー表を持ち去りどこかに行った。


 しかし、VIPルームというだけあって、このソファーは柔らかくて座り心地が良い。


 カップに注がれたコーヒーの匂いは、コーヒーと言う主張が強いが、苦く美味しい。


 ケーキが到着した。

 ケーキの見た目は、ショートケーキと同じなのだが...先をフォークで切ると金箔が入っており、層となっている。


 豪華すぎるだろ!!


「どうですか?クロウ様」

「最高だよ」


 そんな中、電話が来た。


「クロウ様、デビルギルドの極秘情報を入手してきました!!」

「そうか、よくやった。」


 どうやら、リリがデビルギルドの極秘情報を入手したようだ。だけど、どこでもらおうか?


 やっぱ、通りすがりに受け取る的なのカッコいいからやってみよう。


「このUSBはどうやって渡しましょうか?」

「そうだな、今どこにいる?」

「今は、ブラック公園です。」

「わかった、俺も今からそっちに向かう。そこで、俺がこっそり受け取る。」

「了解です!!」


 早速、向かおうとしたのだが...

 リリが、俺を黒の車でそこまで送ると聞かない。俺は、ブラッド・クロウになりリリの入るブラック公園付近に向かった。


 そこには、リリがソワソワしながら待っておるリリがいる。


 俺は、車から降り、リリが持っているUSB2個を手にした。通り過ぎる間に「良くやった」と言って通り過ぎた。


 何か、やっぱりお礼しないといけないな。


 俺は、もう一台の黒塗りの車に乗り込んだ。


「クロウ様」

「ん?」

「それは何ですか?」

「極秘情報だ」

「では、私が所有する情報解析班に解析させます。」

「え、あ...任せた。」



 多分、そんなすっごい組織を使わなくても解析できるんだけど、任せて欲しそうな顔で見てくるので、俺は任せることにした。



*****



はぁああ〜凄すぎ!!

それに、クロウ様に感謝されました!!

最高です!!


リリは、喜んでいた。

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