第64話 ハムカツ

俺は、家に帰ると夜の7時になっていた。


「ふぁぁあ~疲れた~」

「佐藤さん、お疲れ様です。」


 ミツキは、そっと俺に炭酸水の入ったコップを渡してくれた。

 

「ありがとう」


 俺は、炭酸水を飲み干した。

 

「今日の夜ご飯は何?」

「はい、揚げ物です。佐々木さんが、家から貰ってきたらしいです。ミツキ的には、豚肉が良かったのですが、ハムを侮っていました。少し切って食べてみたんですが、ミツキのほっぺたが落ちるかと思うぐらい、美味しかったです。」

「ミツキさんは、肉食系ですもんね。きにいってくれて、嬉しいです。」


 台所から、「ジュ―」と言う音がする。

 

 ほお、今日はハムカツか。ハムは、そのままでも食べれたようなきがする。なら、生やけなどを気にすることなく、あげることが出来る。


 それに、ハムはチーズが合う。

 チーズinハムカツとかもいいな~っと、俺はアイデアを出し作ってもらうことにした。ハムの中にチーズを入れるのは難しいのかな?っと、思ったが、意外に簡単だ。


 ハムを2枚用意して、サンドするとチーズinハムカツが出来るようだ。

 今度、一人でも作ってみようかな~


「クロウ様、ハムを塩コショウして焼いただけですが、どうですか?」

「じゃあ、もらおうかな。」


 俺は、つまようじが刺さった一口サイズのハムを口にすると、衝撃を受けた。

な、なんだ。この、上手さ。


「な、なにこれ。」

「ハムです。少し、高級ですが。」


 ハムって、高級品でも安物でも同じだろうと思っていた。

 だが、違う。

 

 味が違う。厚みが違う。

 まあ、色々と違うのだ。塩とコショウだけで、これほど美味しくなるとは驚きだ。


 うん、美味さしかない。


「うますぎる。」

「よかったです。それと、ミツキさんや佐々木さんがチーズ以外にもパイナップルなど色々挟んだり、ロシアン的になっています。4つだけなので、安心してください。」

「ミツキは、パイナップルがお勧めです。」

「僕は、マシュマロかな?」


 うん、パイナップルはいいと思うけど、マシュマロは絶対に美味しくない。

 佐々木さんに、食べてもらうしかない。


「さあ、出来ました。」


 ミツキが、ハムカツとソースを持ってやって来た。

 普通のハムカツは、美味しい。

 だが、この中にマシュマロとかがあると思うと、少し警戒してしまう。


 チーズは、当たりだ。

 しかし...マシュマロとチョコはハズレだ。まずい。甘いのとソースなど、会わない....


「お....」

「やっぱ、不味かったですか。」

「うん...」

「ん~僕が思うには、そんなことは無いはずなのだがな...」


 ミツキが、炭酸水を渡してくれた。

 佐々木さんは、俺が不味そうにしている姿を見て不思議そうにしているのだが、科学者は味に音痴とかあるのかな?


 だけど、チーズインハムカツや普通のハムカツは、ソースに付けて食べるとうまい。

 

 それに、ご飯と合う。

 

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