第29話 タケルはミツキを口説きたい
ミツキは佐藤の家を出てようやく、フェニックスギルドに着いた。
早速、フェニックスギルドの受付をして言われた場所に入ると、タケルと他2人の女性が席に座っていた。
ミツキは、緊張しながらではあるが、自己紹介を始めた。
「あ、あの...犬塚ミツキです。よろしくお願いいたします。」
「あ~俺は、永井タケルよろしくな。」
「私は、魔法職の鳥羽ミカだよ。」
「俺は、タンカーの森本レンだ。」
タケルはミツキの顔を覗き込むように近づき、じっとミツキの顔を見ている。
「ミツキちゃんって言うんだね。可愛いな~俺の好みだわ~社長も分かってる~」
「は、はぁあ...」
ミツキは嫌そうに反応しているのだが、タケルはお構いなしだ。
「タケルさん、そろそろダンジョンの探索に行かないとまた、社長に怒られますよ。」
「たしかにな、社長めっちゃ怒ってたな。30分位時間があるが、早めに行った方が良いだろ。」
「まあ、今日位は少し遅れて良いじゃないか。新人のミツキちゃんと親睦を深めなきゃいけない。だから、近くのカフェでお茶でもしようか。」
「ま、まあ...タケルさんがそういうなら。」
「カフェか〜まあ、タケルが言うならいいぜ」
「ミツキもいいと思います」
と言う感じで、ミツキはタケルにカフェのある場所に向かった。
「へえ~そうなんだ~だけど、俺ってビーダルギルドの実力3位だったんだよ。すごいだろ。」
「す、すごいですね~」
ミツキは、親睦を深めるために特技や趣味などを話すのかと思っいカフェに連れて来てくれたんだろう思っていたのだが、違った。タケルはミツキを口説き落そうと自慢話などを聞かされるだけだった。
ようやく、タケルの自慢話が終わり、カフェに出てダンジョン内に入って行った。
「ミツキちゃんは、スキルが制御出来ないんだってね。だから、とりあえず俺の活躍を見ててよ。」
タケルは、ダンジョンに入りドローン型追跡カメラを取り出しライブ配信をし始めた。
「やあ、どうもこんにちは〜タケルで〜す。今日は新しいメンバーのミツキちゃんを紹介しま〜す」
「ミ、ミツキです。よろしくお願いします。ミツキは、前衛職なので前に出て頑張りたいと思います。」
ミツキは、後ろ方でタケル達が戦闘をしている所を見せられている。35階層にいる、ローブを被り魔法を使う骸骨『ウィッチボーン』と戦っている。
レンがスキル引き付け《ラジアント》で、敵の攻撃をレンが一点に集めミカの攻撃魔法で倒している。
と言った感じの連携の取れている。
タケルは、1人でスキル槍使いで無数の槍が見える速さで、ウィッチボーンを串刺しにして一気に10体を倒した。
ライブ配信を見ている人は、「うお!!さすが〜槍使いのタケル」・「強すぎぃいい!!」などの歓声が上がっている。
ミツキもすご〜と言う顔をして見ていた。
++++『一方佐藤は』++++
俺は、ミツキがフェニックスギルドに向かいまた家で一人になった。
たった、2日間だったが、家の中が広く感じる。
俺は、少し寂しくなった気持ちを晴らすためにも、ダンジョンを探索しに向かっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます