僕だけが見えない『何か』

僕だけが見えない『何か』

作者 イヌ猫の部屋

https://kakuyomu.jp/works/16817330660762927556


 自分にだけは見えない『何か』に取り憑かれているマー君は、母に守られ家族とともに引っ越すも、主人公には見えない『何か』がまだ付きまとっている話。、


 疑問符感嘆符の後はひとマスあけるや三点リーダーはふたマス云々は気にしない。

 ホラーである。

 自分に取り憑いているのに、見えないのは不気味である。


 主人公はマー君。一人称、僕で書かれた文体。


 主人公だけが見えない『何か』は、家族や友達や隣の部屋のおにいさん、担任の先生までもが見えており、主人公にチアづいている。

 妹の涼花は主人公を避けるようになっていた。

 投稿して昼休み、拓真にちょっと来いをひっぱられて教室を出て誰もいない廊下へ行く。拓真によれば、『何か』は主人公の直ぐ側、手を伸ばせる範囲まで近づいているという。

 なにもないならいいけど、なんでも言えよと、神剣な顔で拓真は児湯室へと戻っていく。拓真以外にも見えている人がいるらしく、怖い思いをしているらしい。拓真は勇気を出して伝えてくれた。

 帰宅後、母親に誰かいるのか聞く。自分には見えないけどみんなが怖がっているから教えてくれと尋ねると、母は何を言っているのと笑いながらも震えていた。

 洗濯機のある方向から、洗濯機が激しく暴れる。主人公に注いでいた呪いから守るよう、母が抱きしめてくれていた。数日後、母が父に引っ越しを提案するとすぐに了承され、妹も文句を言わずうなずく。

 多くのクラスの友達は、なぜ引っ越すのか訪ね、父お仕事の都合でとごまかす。拓真をはじめ数人の友達は、悟ったようにうなずき、

いつでも遊ぼうと最後の挨拶を交わした。

 引っ越しから数週間後、駅から二十分離れたところで、以前住んでいた団地より大きなアパートだった。

 部屋の片付けをする妹にレモネードを買いに行かされるも、自販機には打っておらず、コンビニまで行く。駐車場に可愛らいいね子が寝転んでおり、近づくと、猫は不思議そうに主人公の背後を見ていた。


 本作はホラー作品。

 ホラーとは怖いミステリーであり、ラストで主人公が死ぬか生きるかで終わるの二択がある。本作は後者。


 冒頭は会話だけで語られている。

 マー君とは、主人公のことだと推測。

 主人公の友達には『何か』が見えている。

「ずっと見てくるよね、あのおじさん」

 おじさんの姿をしているのがわかる。

「そか、気味悪いからもう行こ!」

 得体の知らない、知らないおじさんがついてくるのだ。

 気味のいいものではない。

「怖くないの? ……それ」

 それ、といっている。   

 見えている人も、何がなんだかわからないのだ。

 それとしか形容できないにちがいない。


 本編の書き出しは、「ドカドカっと騒々しい足音で目が覚める、横では妹の涼花が忙しなく布団を片付けていた」と妹の動作からはじまっている。

 妹には見えているので、大きな音を出すことで、兄である主人公から『何か』を追い払おうとしていたのかもしれない。

「乱暴に毛布を投げつけてくる」

 これも、本当は『何か』にぶつけようとしたのかも。


「家族には僕には見えない『何か』が見えている」

 主人公は、どうやって家族には見えていることに気づいたのか。

 妹が話したのかもしれない。周囲の様子のおかしさから、主人公は気づいたらしい。拓真のように、打ち明けてくれる人もいるので、気づくことは容易だろう。


「見えているのは家族だけじゃなく、友達や隣の部屋のおにいさん、担任の先生までもが見えていた」拓真をはじめ、友人の数人にも見えている。

 主人公は、優しい人と表現している。

 見えている人は主人公を心配し、大切に思っている、優しい人。

 彼女彼らには、何かしら怖い思いをしているらしい。

 得体のしれないモノが近づいているのが見えるのだ。

 追い払おうとしないのかしらん。


 拓真が教室を出て、誰もいない廊下でこっそり話をする。

 他のクラスメイトや、主人公自身を気遣ってのことかもしれない。

 でも『何か』はすぐそばにいるらしい。

『何か』にも、話を聞かれているのではと想像する。


 主人公が母親に尋ね、母親は知らないように装っている。

 でも教えてくれという。

 おそらく、教えようとするのを妨げるために『何か』は円卓気を使って大きな音を起こしたのだと考える。

 つまり、周囲が話さないのは、話すことで主人公にリスクが伴うからだろう。同時に、『何か』は主人公からいられなくなるにちがいない。

 主人公はすでに気づいているのだから、覚悟を持って行動すれば、追い払えるかもしれない。

 しれないけれど、相手は人間ではなく、得体のしれない『何か』だから迂闊なことができないと考えたのかもしれない。


 母親たち家族は、主人公を守るために引っ越しをする。

 つまり、主人公に取り憑いた呪いには元凶があるのだ。

 元凶から離れれば、薄まったり、良くなったりすると家族は考えて引っ越しを決めたと想像する。


 妹がレモネードを買いに行かせるのは、兄についている『何か』が着いてきたからだろう。兄から遠ざけようとしているかもしれないし、もう疲れてしまって、兄と物理的に距離を取ろうとしてるだけかもしれない。


 主人公の背後に、『何か』がついている。

 猫にも見えている。

 はたして何が主人公につきまとっているのだろう。


 洗濯機が暴れて音を出している。

 モールス信号かと思って変換するも「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、」と続くばかりで、何かを言っているわけでもなさそう。


 読後、見えている周りの人たちは『何か』について、お前は誰だ、近づいてくるなとはっきり言ったのだろうか。

 幽霊やおばけは、信じていないものや意志の強い者には弱いという。周りの人達の曖昧な態度が、『何か』の行動を増長させているのかもしれない。

 それにしても、なんなのかしらん。

 主人公のが幼いときに亡くなった祖父だと想像する。

 初孫はかわいいものであり、目に入れても痛くないという。

 亡くなったあと、成仏出来ず、陰ながら見守っているのだ。主人公にはバレてはいけないが、他の人たちにはバレてもいいと祖父は考えている。だから、家族や主人公と仲のいい人たちにはみえるし、主人公に危害を加えたりしないのだ。

 母親は気付いている。陰ながら見守っている祖父は、母親が主人公にバラすと恐れて、洗濯機を激しく動かし音を鳴らしたのだろう。

 かつて団地で一緒に暮らしていたため、遠くに引っ越しをすればもう現れなくなると母親は考えて、引っ越しをしたのではと邪推する。

 でも、着いてきてしまったというオチなのかしらん。


 

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