拳聖の異世界放浪譚
瑠奈
1章
1話
「よーし、じゃあ準備はいいな?それじゃあ始め!」
そういって模試の公共倫理が始まった......
本来僕はここにいなくてもいい。なら何故僕がここにいるかって?それは遡ること数か月前.......
........
「やっぱり、国公立受けるなら今から社会系の科目も受けてたほうがいいよな!」
そういって意気揚々と学校のc〇romeを利用し申し込みをした。
「これでもう大丈夫だ!」
.........
何が「大丈夫だ!」だ!全然よくないよ⁉
倫理なんて授業でとってないから全くわからないし ポキ!
おっといけない力を込めすぎた......
「はぁー.....」
本日何度目かわからないため息が出る。
この教室に残っている人といえばうちの学年トップの八咫君とナンバー2の田中君だ。そして、監督官をしている英語の教師をやっている古村先生だ。
やばい....もう、寝るか落書きするくらいしかすることがない.....
あーー、家に帰ったら今度する募金活動の活動内容をまとめないと.....それに、来年度ある文化祭のオープニング動画のことも考えないと....
やることがいっぱいだ。
そんなことを考えていると急に目の前が真っ白になり体浮遊感が襲った.....
♦♢♦♢♦♢♦♢
「ぐふ....」「ごは!」
「うわ.....!」「いっつーー」
反応はそれぞれさっきまで体重を前向きにしていた優等生二人は前のめりに倒れ、先生は浮遊感の喪失にバランスを崩しよろける。そして、僕はというとちょうど椅子の背にもたれかかっていたので後頭部をぶつけた......めっちゃ痛いんだけど
「君たちが勇者様だね?」
何言ってんだこの無駄に豪華そうな装飾したデブッたおっさんは偉そうに....
「はい!そうです!!」
一番に答えたのは古村先生。しかもいい年した大人が目をこれでもかと輝かせて....
何やってるんですか先生.....
「はぁ....ってことは僕たちは異世界に召喚されたってことですね?」
流石ナンバー2というべきか田中君が答える。....しかし...
「田中君ってラノベとか読むんだww」
「うるっさい!!たまたま友人に勧められて読んだだけだ!」
僕が思わずそうつぶやくと田中君が間髪入れずに突っ込んできた。
「あぁーー、ゴホン!」
我慢の限界なのかデブったおっさんが額に血管を浮き上がらせわざとらしい咳をした。まぁ、この後出るであろう言葉は言われずともわかる。それは....
「私はこの国の国王だ。君たちには我々の国を救ってほしいのだ」
ほらきた!
なんだこのテンプレな展開は.....
そこからはひたすらテンプレな説明が入る
・魔王軍と戦争をしている
・戦争のせいで財政が厳しくなっている
・戦力も徐々に削られもう後がないこと......etc.
「というわけで我々を助けてほしい。魔王を殺してくれ」
そういう国王だが言葉とは裏腹に態度はでかいままだ。こんなのうさん臭くて信じられない。しかし.....
「わかりました。そういうことでしたら国のために私たちが魔王を打倒しましょう」
.....は?
ちょいちょい何考えてんるの?
いかにも怪しいじゃん!
しかし、他3人は何かにとりつかれたように国王の言葉を信じてしまっている。
🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀
新作です
久々に筆が走ってので投稿してみました。
ぜひ読んでみてください!!(^^)/
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