第3話
ー自宅ー
ランダムボックスはラッピングされた小さめの箱(ネックレスケースくらい)だ。
欲しいものは1択の属性宝珠で25%の確率だ。
ここで、魔法属性の種類だが、10種類ある。
基本6属性(火、水、風、土、光、闇)
上位4属性(空間、氷、雷、爆)
「手元には2つのランダムボックス…」
震える手で片方を手に取る。
「ふぅー、よしっ!」
気持ちを落ち着かせ、十字結されたリボンを引っ張り、解いて箱に手をかけ開封する。
ランダムボックスから光が包まれ、陶器が割れた様な音を出して1つのアイテムに変わる。
そのアイテムを手に取り、光にかざす。
それは、透明な蓮の蕾に似た形をした宝石で、光にかざすと中に闇を思わす魔力の揺らめきが見える。
そう、闇の属性宝珠である。
「っし!っしゃあぁぁぁぁぁあ!よぉおおおおし!」
ガッツポーズを取り、歓喜の声を上げる。
「一発で来た!よしっ!最高っ!」
25%を引き当て、念願の属性宝珠を手に入れたので早速使ってみる。
「綺麗で勿体無いけど、これに魔力を込めて握ると使えるみたいだな。」
魔力を込めると、身体に何か入ってきた感じがする。
おそらく、中の揺らめいてた魔力が入ってきたのだろう。
魔力が無くなると宝珠の外側が光り、粉々になって消えた。
「これで属性が手に入ったのか」
明日色々試してみよう。
属性宝珠なんだが、綺麗な見た目をしているので、鑑賞用に飾っているお金持ちもいるらしい。
基本オークション購入しか出来ないし、最低落札金額は1000万円からだ。
翌日、これからまた闘技場ダンジョンに行こうと思ってたけどまずは何事も練習してからって事で訓練所に向かう。
うん?もう一個のランダムボックス?
持ち運びできる魔道具の浴室だったな。
属性宝珠に興奮しすぎて、あっさり片付けてしまったけどこれも充分当たりだ。
また使う時が有れば説明するとしよう。
訓練所で一通り、魔法の使い方を確認してこれから実践に向かうとしよう。
ー闘技場ダンジョンー
魔法とは想像力で魔力を事象に変換し様々な効果を発揮する事ができる。
有名どころは物語なんかで出てくる物が想像しやすいのか、使ってる人が多く、実用的なのを主に使っていこうと思う。
闇魔法で想像しやすいのは攻撃系では他の属性でもよく見る、基本系の
これから、魔法を使った実戦で感触を確認した後にユニークスキルも使っての戦闘をしつつ、いけそうなら10戦目までやってみる。
途中まではダイジェストで。
1戦目はE級のゴブリンは
2戦目、E級のコボルトは
3戦目、D級のフォレストウルフで
4戦目、D級のホブゴブリンで
5戦目、D級のオークでここからユニークスキルを使おうと思う。
魔力纏を発動して見ると、身体に黒い闇属性の魔力が覆い尽くす。
しかし、体感して見るとそんなに身体強化と違いが分からないというかあまり実感が湧かない。
実際、オーク相手にいつも通りそのまま戦ってみると違いが出てきた。
まず武器を物質化したがこれはいつも通りだった。
しかし武器に闇属性の魔力を纏ったら属性武器になった。
効果は今のところ不明。
他は体感では訓練所でやった時よりスムーズに魔法が使えてる様な気がしたくらいしかわからなかった。
もしかしてそれだけのスキルなのだろうか?
それならユニークスキルにする必要はあるだろうか?
もしかしてそもそも使い方が間違っているのだろうか…。
魔力纏は魔力を纏うスキルであるのは名前の通りだと思う。
ん?いや、魔力って事は魔法もいけるのか?
魔法って構築しても魔力だよな?
これ、纏えるんじゃないか?
試しに、武器だけに纏わせてみる。
とりあえず物質化して闇属性の魔力を纏わせていた槍に
「出来ちゃった…。」
魔法陣が槍の矛に刻まれており、槍には闇が纏わりついている。
「闇属性だから余計に禍々しい感じの槍になったな…」
試しに、一突きしてみると突いた時に槍の先から纏っている闇の魔力が矛の形で具現化した。
更に、横薙ぎに振ってみても同じで、考え方としてはリーチが伸びたと思っていいだろう。
しかし、驚いたのはこの後だった。
今度は試しに
しかも魔法の状態で飛んでいっても魔法陣は消えずに残っている事から自分で解除しない限りそのままなのだろう。
これって俺は使い捨ての魔剣や魔槍を作れる様になったのか。
ちなみに飛んで行った
宝箱からは鉱石5kgと下級ポーションだった。
とりあえずやりたい事と欲しいスキルができたのでスキルショップに行こうと思い、当初の予定と違うけどダンジョンを後にする。
「俺の考えてる事があのスキルで出来るなら色々楽しくなってきたな!」
【ステータス】
ー護崎 瑛二ー
・18歳
《スキル》
・魔力纏
・物質化
ーー補足ーー
魔力纏の本来の使い方は自分の武器や防具に纏せるものです。
主人公は物質化持ってたので、消耗品の武器が作れるって事です。
仮に誰かがこのスキルを持っていても擬似的な魔剣や魔槍は作れます。
さて、主人公が求めるスキルとは何でしょうか?
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